精製された白米や小麦よりも、玄米や胚芽米、胚芽パンは大人にとっては体にいい食べ物といわれています。ビタミンやミネラル、食物繊維も豊富に含まれているので、つい赤ちゃんにも食べさせたくなりますね。
いつぐらいから、赤ちゃんは食べることができるのでしょうか? 今回は、それぞれの特徴とあわせて解説します。
玄米や胚芽米ってどういうもの?
お米は「ぬか層」「胚芽」「胚乳」の3つからできています。玄米はもみ殻を取り除いただけの状態なので、3つの部分が残っているもの。胚芽米は「ぬか層」の部分を取り除き、「胚芽」と「胚乳」の2つが残ったものです。胚芽パンは、小麦の「胚芽」と「胚乳」が入ったパンになります。
どちらも、精製された白米や小麦よりもビタミンやミネラルが多く、とくに玄米には食物繊維が多く含まれています。
胚芽米や玄米はできれば3歳から!
離乳食を過ぎて幼児食の時期になっても、赤ちゃんの消化器官はまだまだ発達の途中です。ビタミンやミネラル、食物繊維が多く含まれているものを、大人と同じように消化できるわけではありません。
胚芽米や胚芽パンは消化が悪いので、1歳半を過ぎてから。また、食べさせるときはごく少量にとどめましょう。玄米は白米に比べて非常に消化が悪いため、3歳からゆっくりスタート。とくに初めはやわらかく炊いたものから始めましょう。
ビタミンや食物繊維は玄米以外でも!
食物アレルギーの主な原因は、食べ物に含まれているたんぱく質です。これは、たんぱく質が含まれているすべての食品がアレルゲンになる可能性があるということです。乳幼児期の3大アレルゲンと呼ばれる「卵・牛乳・小麦」のほかにも、大豆や米もアレルゲンになる可能性があります。
消化器官が未発達の赤ちゃんの場合、たとえば精白米でアレルギーの症状が出なくても、玄米でアレルギー症状が出ることもあります。「赤ちゃんにビタミンや食物繊維の多い食事を」と考えるなら、ほかの食品からでも摂ることができます。赤ちゃんの成長や発達段階を見ながら、食べる時期を決めていきましょう。
離乳食を卒業して幼児食になっても、赤ちゃんが大人と同じものをすぐに食べられるわけではありません。また、大人にとって健康にいいとされている食べものが、赤ちゃんにとって最適とは限りません。大人が食べたいときは、大人の分だけ取り分けて。料理をアレンジしながら、一緒に食卓を囲みましょう!
管理栄養士で一男一女の母。大学卒業後、専業主婦時代に離乳食作りから食の重要性に気付き、管理栄養士・フードコーディネーター・消費生活コンサルタントの資格を取得。書籍や女性誌の栄養監修など、主に健康と食のジャンルを中心にフードライターとして活動中。