初めての出産、切迫早産で自宅安静の日々を経てやっと訪れた出産予定日。しかし、それから数日過ぎても陣痛が訪れないので、ついに陣痛促進剤の使用が決定! 思いがけないことが気になった私の出産話を聞いてください。
出産予定日+6日で陣痛促進剤決定
切迫早産で約1カ月間自宅安静をしていましたが、出産予定日に近づいてもう大丈夫! ……となったのになかなか陣痛がこない……。歩いても階段を昇降しても少し張るだけのおなかに、妊娠41週0日での促進分娩が決まりました。
入院の流れを説明されたあとは「いよいよこの日に生まれるのか、日にちが前もってわかるなんて不思議!」くらいの気持ちでした。
陣痛促進剤投与
当日、朝9時ごろから陣痛促進剤の点滴を打ち始めました。まずは少ない量から徐々に増やしていくようで、テレビを見ながら夫と助産師さんと談笑しながら何ともなく午前中が過ぎていきました。
昼食を食べて薬の量が増えていっても特におなかに痛みはなかったので、夫は昼食をとりに一旦外へ出ていきました。午後1時を過ぎたころ、なんだか便意を感じて1回目のトイレに行かせてもらったところ、ゆるめの便が……。産院着でおなかが冷えたのかな?と思いながらまた分娩室に戻りました。
いよいよ陣痛が! この痛みは何?
その後、徐々におなかの張りが強くなっていき、助産師さんも「これで陣痛が乗ればいいですね!」と小まめに確認してくれました。それでも便意は続き、2回、3回とトイレに立たせてもらう状態の私に、「陣痛促進剤で少し緩くなっているのかもね」と助産師さんが声をかけてくれました。外出していた夫が午後2時ごろ戻ったときには、おなかの痛みが陣痛なのか腹痛なのか、とうとう区別がつかなくなっていました。
このころ、かなり陣痛は強くなっていたようで、もうトイレには立たせてもらえなかったのですが、相変わらず便意を感じていた私は、「ここで漏らすのは絶対に嫌だ!」と、ただただそれだけを考えていました。
出産は便意との闘い
いよいよ喋れないくらい陣痛が強くなってきたときも、助産師さんからは「まだいきんではダメ! 逃してね」と言われていましたが、私にとってはいきんだら便が出てしまうという感覚だったので、必死にこらえていました。
しかし、「もういいよ! いきんで!」の合図でおなかに力を入れるときには、痛みが最高潮で便意がどうとか考える余裕もなく、早くこの痛みをどうにかしたい!という一心でいきみました。
陣痛の合間にずっと気になっていた便意を伝えると、「あぁ、ちょっと出てるね。でも大丈夫! このままいきんで!」と回答がありました。もうろうとしている頭ではもう恥ずかしいという感情は湧きませんでした。直後に破水し羊水も一気に出たので、もうとにかく全部出してやる!といきみ続け、無事に出産することができました。
私は陣痛の痛みについて聞かれると、「おなかをこわしたときの痛み × 数十倍」と答えます。今でもあの分娩室で、必死に便意と闘った記憶は鮮明に覚えています。産院のみなさんは、おそらく慣れていらっしゃるでしょうからそこまで気にすることはないのかもしれませんが、願わくば次の出産時には便意と直結しない陣痛を感じたいです。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
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イラスト/(c)chicchimama
監修/助産師REIKO
著者:歌 啓子
1歳男児の母、転勤族の妻。子育てはフランス流を実践、夫は息子の爪切り以外はすべてこなせる育メン。2018年9月より在宅勤務にて復職し、転居先の地で友達作りに勤しんでいる。