次女は口唇口蓋裂を持って生まれたため、初めて見る人はその口の形にびっくり。私自身も心がズキンと痛むことが多い毎日でした。生後5カ月のときに手術をして、口の形はきれいになりました。今回は、そのときの悩みと工夫についてお伝えします。
初対面はテープでお口を隠されて
次女が生まれたときは、先生も助産師さんたちも驚いていました。私がショックを受けないようにするためか、赤ちゃんの口にはテープが。
「お口がちょっと」とだけ言われ、何が何だかわからない状態。「口唇口蓋裂」と聞かされても知り合いにそのような症状を持った人はいなかったため、戸惑いました。恐る恐るお口のテープを取ってみたときは、ちょっと驚きましたが、動物みたいな口をしていてかわいらしいと感じました。
不安が募り、外出を避ける日々
お口にずっとテープを貼っているとかぶれないか心配なうえに、授乳にも支障があるため、家の中ではテープを外して過ごしていました。家族も「手術をすれば治るから」と驚くことなく接してくれて、とても助かりました。
ただ、手術を何度も受けねばならない、矯正をし続けねばならないなど、情報を得るたびに不安に。また、外に出ればどう思われるだろうかと悩み、外出を避ける毎日が続きました。
隠さないほうが気持ちもすっきり!
毎日、家の中にいるわけにはいかず、お口にテープを貼って近所を散歩することから始めました。知り合いに会うと、ちょっと考えたあとに「かわいい」と何も聞かずに言ってくれて助かりました。
初めて会う人や子どもからは「どうしてお口にテープを貼ってるの?」と聞かれ、最初は「ちょっと……」とはぐらかしていましたが、なんだか気持ちがモヤモヤ。そのうち、「生まれつきお口が割れていて。でもきれいに治りますから」と隠さず言うようにすると、逆に気持ちがすっきりしました。
手術をする前は、赤ちゃんの顔立ちや今後のことについて心配が募りました。けれど、どんどん手術痕はきれいに治っていきました。最初のつらさを乗り越えられてよかったと思っています。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
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著者:石原みどり
知的障害を持つ子どもと口唇口蓋裂を持つ子どもの母。波乱万丈で大変なこともあるが、子どもたちと幸せいっぱいに生活している。経験を踏まえ、子育てに関する情報を発信中。