服の趣味が合わない⋯
娘が生後7カ月のころ、初めて飛行機に乗り、遠く離れた義理の両親の家へ連れて行ったときのことです。初めて孫が泊まりにくるということで、気合いを入れて準備してくれていました。家中をきれいに片付け、安全対策も万全にし、すごく安かったからと子ども服も10着ほど買っておいてくれました。
とてもありがたかったのですが、洋服だけは困惑してしまいました。なぜなら、あまりにも私の趣味からかけ離れていたからです。私はシンプルな服を好むのですが、いただいた服は「愛ラブmama」と大きく書いてあったり、「向日葵」と刺繍された法被だったり……。外では着せにくいと感じるものでした。
反応に困ってしまった
正直どう反応してよいか困りました。気持ちはありがたいけれど、あまり着せたい服ではない。しかもそれが大量にあるので、狭いわが家では収納にも困る。笑顔で受け取るべきか、でも喜んでいると思われて今後もずっと同じような服をもらうことになったらどうしよう……など考えてしまいました。
とりあえずその場はお礼を言い、夜、夫と2人になったときに気持ちを伝えました。夫も私と同じように感じていたようで、今後は服はいらないと伝えてくれることになったのです。
義理の母に正直な気持ちを伝える
翌日、夫が義母に伝えてくれました。しかし、実の親に対してなので遠慮がなく、「ダサい服はいくら安くてもいらない」と伝えてしまったのでヒヤリとしました。言い方についても、2人で打ち合わせておけばよかったと思いました。
私もなるべく傷つけないよう言葉を選びながら「親戚からのお下がりがたくさんある」「初めての子どもなので自分たちも服選びを楽しみたい」と自分の気持ちを伝えました。義母は私たちの想いを理解してくれたようで、その後は肌着やおもちゃを中心に用意してくれるようになったのです。これらはいただいて本当にうれしいです。
趣味の合わないものをもらい続け、たんすの肥やしにするのも申し訳ないので、最初に意思表示ができてよかったと思っています。この一件後も、わが家と義理の両親はとても良好な関係を保っています。子どものことで「このようにしてほしい」というのは今後も出てくるかと思いますが、うまく気持ちを伝え、お互いストレスフリーでいられたらよいなと思います。
原案/仲本まゆこ
作画/やましたともこ