2人目出産の際、おなかの中の赤ちゃんが妊娠38週で逆子になってしまいました。急きょ帝王切開になるかと思いきや、手術予定日当日の朝、奇跡的に赤ちゃんが頭位に戻ってくれたおかげで、最終的に自然分娩で出産することができました。出産を目前に控えた臨月のわずか1週間のうちに、逆子判明と逆子解消の両方を体験した、私の奇跡的な出産体験談をお伝えします。
妊娠38週で、まさかの逆子!
妊娠38週に入り経過も順調だったので、あとはもう元気な赤ちゃんに会えるのを楽しみに待つばかりでした。しかし、妊婦健診に訪れた病院で先生から思いもよらない一言を聞かされます。
「あれ? 頭が下にないな。逆子になっちゃってるね」
驚くことに、出産予定日まであと10日と差し迫っているタイミングにもかかわらず、逆子になってしまったのです。自然分娩予定が急きょ、3日後に予定帝王切開手術を受けることになり、大慌てで心電図やレントゲン、血液検査を受けました。
逆子体操NG
逆子と診断を受けてすぐ逆子体操をすべきかどうかも先生に伺いましたが、私の場合はすすめられませんでした。臨月に入ってから逆子体操をすることでお産が進みやすくなる傾向にあるそうです。
そして逆子のままお産を迎えてしまうと緊急帝王切開になり、普通の帝王切開手術よりもさらにリスクが上がってしまうので、逆子体操はせず、できるだけ安静にしているように説明を受けました。
前日はまだ逆子
私の出産した病院では、予定帝王切開の場合は手術する日の前日に入院します。母体と赤ちゃんの健康状態を確認したり、前日の夜から飲食を中止したり、夫と一緒に手術について最終的な説明を受けて同意書を記入したりしました。
この日のエコー検査では、残念ながら赤ちゃんはまだ逆子のまま。それでも先生から手術当日の朝も確認して、もしそのときに頭が下に戻っていたら、自然分娩にまた切り替えると説明を受けていたので、祈るような気持ちで一晩を過ごしました。
当日の朝、奇跡が!
帝王切開を受ける当日の朝、目が覚めるとそれまで恥骨のあたりで感じていた胎動が肋骨のあたりで感じられたことをはっきりと覚えています。これはもしかして……と期待を胸に診察を受けると、本当に赤ちゃんの頭が下にあり、逆子が直っていました。
通常は、逆子が戻ると陣痛を待って出産するために一時的に帰宅するそうですが、私の場合はまた逆子になるリスクがあったので、そのまま陣痛促進剤を使用して出産することに。先生から陣痛中もまた回ってしまうこともあると言われていたので、陣痛の痛みを耐えた上でさらにおなかを切られるなんて⋯⋯!とハラハラドキドキ。幸い陣痛中はもう一度逆子に戻ることなく、どうにか自然分娩で出産することができました。
「臨月でこんなにぐるぐる回る子は滅多にいない」と、病院の先生と助産師さんにも驚かれた私の赤ちゃん。今回の出産を通じて、逆子から頭位に自分で戻ってくれた赤ちゃんにも、直前まで戻ることを諦めずに待ってくださった病院の先生と助産師さんにも、心から感謝しています。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
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イラスト/sawawa
監修/助産師REIKO
著者:山本加奈子
5歳女児と0歳男児の2児の母。自身の体験をもとに、妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆している。