どの保育園に入れたらいいの?行きたい保育園に入れなかったらどうしよう?良い保育園でなかったらどうしよう?などなど、不安はいっぱい。
それでは、世界の幼児たちの教育機関はどうなっているのでしょうか。
国内外問わず、世界各地のこどもに関する施設を目でみて体験している”こどもをめぐるフィールドワーカー”佐藤有美さん。実際に彼女が見て感じた世界の施設とは?こどもにとっての「学び」とは?体験記が始まります!

自分のこどもにどういう学びの機会を与えていけるのか
小さな赤ちゃんをその手に抱いたお母さんたちは、誕生への純粋な喜びもつかの間、しばらくするときっとそんなことをぼんやりと考えはじめます。
特に都市部では慢性的に保育園が不足し、待機児童がわんさか。会社を休職しているお母さんたちは「0歳児枠で保育園に入れないと入れなくなる!」「行かせたい園になんて入れない!」「点数稼ぎのために早くどこかに預けなきゃ!」なんて…急にたくさんの情報がどこからともなく迫ってきます。産休後、すぐに復職しようと思っていたわたしもそうでした。やー、焦った。
大変だという「情報」だけが入ってくる日々!
今まで保育園なんて全く意識していなかったし、見に行ったこともないし、想像もできません。大変だという「情報」だけが入ってくるんです。目に見えぬ何かをつかむため、先輩母さんたちから話を聞いたり、赤ちゃんのお世話の合間に情報収集。妊娠中から保育園見学に回るお母さんたちもいるんだと!ひえぇぇ〜。不安だけが募ります。
そんな不安からはじまった「こどもをめぐるフィールドワーク」
うちの坊主は5月生まれなので、生まれて数ヶ月たった彼を抱っこして、秋頃から近所の保育園をちょこちょこ見に行く小さな旅をはじめました。
この段階に来て、わたしは持ち前の好奇心旺盛さをやっと思い出しました。新しい世界を知ることは、単純におもしろい。特に保育園って、園によってまったく違う世界観を持っていて、とても興味深い。
徒歩や自転車で行ける範囲での保育園めぐり、そして電車に乗っての遠征。そしてついには、飛行機に飛び乗り海外まで!こどもをめぐる、めくるめく世界にどっぷりハマったわたしの、現在進行形の旅の話。こどもにとっての「学び」という観点で、何回かに渡ってお話ししていきます。
「こども」をめぐり国内外を “隙あらば旅” するフィールドワーカー。一児の母。2012年の出産を機に「こども」の世界にシフト。レッジョ・エミリアやポートランド、ベルリンの教育機関や施設・公園・プロジェクト等を体験視察。かれこれ約15年、チンドン屋としても活動。こどもとともに町をにぎやかすパレード型ワークショップもおこなう。