加齢とともに増えるシミ、老人性色素斑はなぜできる?どうケアするの?

カテゴリー│暮らし  体験談  美容 
2020/12/10 14:25
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肌チェック

 

老人性色素斑は、これまで浴び続けてきた紫外線によってできるシミで、年齢を重ねるにつれ出現しやすくなったり、濃くなったりします。どうしてできるのか、できたシミをリカバーするにはどうしたらいいのか、皮膚科医の馬場直子先生に詳しく教えてもらいました。

 

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紫外線によるシミで加齢とともに出現しやすく

紫外線 シミ

 

老人性色素斑は別の名を日光性黒子(にっこうせいこくし)とも言い、これまで浴び続けてきた紫外線によるダメージによってできるシミです。紫外線を浴び続けると、肌を守るためにメラニン色素が生成されます。

 

通常、メラニンが作られても、ターンオーバーによってシミとして見える前にあかとして肌の外へと排出されていきますが、加齢とともにターンオーバーのサイクルが長くなると、シミとして目立つようになります。なぜなら、作られたメラニン色素がターンオーバーで剥がれ落ちる前に、表皮の一番下の基底層にあるメラノサイトによって新しいメラニン色素が作られるため、消えないでずっと残っているように見えるから。実際には新しいメラニン色素に入れ替わっているのですが、剥がれる前に新たなメラニン色素が押し出されるということが繰り返されるため、シミとして見え続けることになります(下図参照)。

 

また、長年の外部刺激や光老化(太陽光を浴びることによって現れるシミ、シワ、たるみなどの老化現象)によって、もともと基底層にしかなかったメラニン色素が、表皮の下の真皮にも落ちて沈着するようになります。真皮はターンオーバーしていくわけではありません。そのため、メラニン色素が居座り続けます(下図参照)。真皮にあるメラニン色素はレーザー治療などで焼かない限り消えないのです。

 

メラニン形成

 

大きさは5mm~1cm程度で大小さまざま

老人性色素斑の主な原因は紫外線であるため、日の光を浴びやすい顔や手の甲、腕、デコルテなどにできやすいです。10代のころから部活動や仕事、レジャーなどで外にいる機会が多かった場合は20代ごろから見られることもあるようですが、主に40代ごろから出現し、60代にはほとんどの人にできるといわれています。

 

大きさは5mmから1cm程度の円形または楕円形をしていることが多く、大小さまざまで、次第に大きく広がったり、数が増えてきたりします。また、沈着しているメラニン色素の量によって薄い茶色から黒色のように見えます。ただし、老人性色素斑は肌の表面にある表皮細胞の老化現象にすぎないため、見た目を気にしなければ病気ではありませんので放っておいても構いません。

 

しかし、シミの部分が周りの皮膚に比べて盛り上がっていて、かさかさしているようなら、いわゆる老人性イボの老人性疣贅(ろうじんせいゆうぜい)の可能性があります。また、黒色のシミがいきなりできる、急に広がるようであれば、皮膚がんの初期症状、前がん状態であったり、基底細胞がんや悪性黒色腫の可能性がありますので、気になる症状があれば必ず皮膚科医を受診しましょう。

老人性色素斑の予防と対策はどうする?

日焼け止めケア

 

1年中紫外線対策を万全に

老人性色素斑の主な原因は紫外線です。普段から紫外線を浴びないような工夫をしましょう。日焼け止めは1年中使用を。曇りの日や室内にいても紫外線が入ってきます。季節や天気、場所にかかわらず、日焼け止めを使うようにしましょう。

 

使用する際はむらなく、こまめに塗り直すこと。化粧品と併用する場合は、まずは日焼け止めを塗ってからファンデーションを使うのがおすすめです。ファンデーションは顏半分にパール1個分、顏全体でパール2個分が適量。1度では塗りむらができるので、5分ほどおいてからに2度塗りをするとより安心です。

 

塗ったファンデーションは、帰宅後できるだけ早く落としましょう。いつまでも皮膚に付いたままになっていると、正常なターンオーバーを乱したり、皮膚が乾燥するリスクが高まります。落としたあとは保湿剤をたっぷり塗りましょう。

 

塗るだけでは時間がたつと取れてしまったり、頭皮、手・指など塗りにくく落ちやすい部位があったり、完全ではありません。1日中、外にいるような場合は、飲む日焼け止めの併用もより効果があるといわれています。ただし、飲み薬はどんなものでも長く続けるとアレルギー症状を引き起こしたり、なんらかの成分の過剰摂取になってしまったりする可能性が考えられます。長時間日に当たる日だけに限って飲むのがおすすめです。

 

また、日焼け止めのほかに、日傘やサングラス、手袋、帽子、衣類などで極力肌の露出を防ぎ、紫外線を過度に浴びないようにすることも大切です。

 

ただし、紫外線を全く浴びないでいると、ビタミンDが足りなくなり骨がもろくなる恐れがありますので、少しくらいは浴びても構いません。もしくはビタミンDが多く含まれる食品(魚類やきのこ類)をよく食べるように心がけるか、あるいはビタミンD入りのサプリメントを摂ると良いでしょう。

 

肌の健康を保つようにする

加齢によってターンオーバーサイクルが長くなることで、シミができやすくなります。肌のターンオーバーサイクルは一般的に、30代は40日、40代は55日、50代は75日程度になるとされています。正しいスキンケアによってターンオーバーの正常化を目指しましょう。

 

また、肌が乾燥して角層が剥がれかかっていたり、薄くなっていたりすると角層のバリア機能が弱くなり、紫外線のダメージをより受けやすくなります。皮膚の乾燥は紫外線防御の点からも大敵。徹底した保湿スキンケアをおこないましょう。

 

また、血行を促進することで、肌の新陳代謝が活発になります。手っ取り早く血行を促進できるのが入浴です。シャワーだけでなく湯船につかると、全身の血行が良くなります。適度な運動も血行を促進します。逆に血の巡りを悪くするのが睡眠不足や食生活の乱れ、便秘、ストレスなどです。血行を良くするため、肌の新陳代謝のためにも規則正しい生活習慣を心がけましょう。

 

ターンオーバーを促進する成分としてL-システイン、ビタミンB6、ビタミンC、ビタミンAなどが挙げられます。これらを多く含む食べ物やサプリを利用するのもいいでしょう(L-システインは食べ物から摂取することはできません)。ビタミンB6を多く含む食べ物はレバー、豚肉、いわしなど、ビタミンCを多く含む食べ物は柑橘系の果物、小松菜、いちごなど、ビタミンAを多く含む食べ物はにんじん、うなぎ、かぼちゃなどがあります。 

 

まとめ

長年浴び続けてきた紫外線によってできてしまうシミ。加齢によって出現、目立つようになるために老人性色素斑と呼ばれており、代表的なシミの1つです。少しでも紫外線を浴びない努力をする一方で、ターンオーバーを促進して健康な肌を取り戻すことが大切なんですね。次回は、皮膚科医によるシミ治療にはどんなものがあるのか、詳しく紹介します。

 

※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。

 

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著者:杉田リエ

大学生と高校生の母。第二子出産を機にフリーライターに。46歳のとき社会福祉士の資格を取り、ケースワーカーとして社会復帰。現在の悩みは教育資金と心&体の健康。愛猫の姿に癒されます。

監修者

医師 馬場 直子 先生

神奈川県立こども医療センター皮膚科部長、横浜市立大学皮膚科臨床教授


1983年滋賀医科大学医学部卒業、1994年横浜市立大学皮膚科講師を経て、神奈川県立こども医療センター皮膚科部長、2015年より横浜市立大学皮膚科臨床教授を兼務。日本皮膚科学会専門医。専門分野は小児アトピー性皮膚炎、母斑、血管腫、皮膚感染症など小児皮膚科学全般。


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