ママとおなかの中の赤ちゃんをつなぐ「へその緒」に流れる血液「さい帯血」。さまざまな病気の治療に役立つことから、万が一に備えて保管する民間の「さい帯血バンク」が注目を集めています。預けることでどのようなメリットがあるのでしょうか?
脳性まひや自閉症など多くの病気の治療法に期待
さい帯血に含まれる幹細胞治療の研究は日々進められ、とりわけ再生医療の分野で大きな関心が寄せられています。その多様な使い道から多くの医師たちが「さい帯血バンク」の重要性を語っています。医師の声を紹介します。
さらに高まる、さい帯血バンクの重要性
慶応義塾大学医学部 産婦人科学教室 教授
田中 守先生
出産したときに、胎盤や羊水と一緒に通常は廃棄されてしまうさい帯血を処理して保管するバンキングについては、将来的に、現在治療法が見つかっていない種々の治療に使用できる可能性を秘めており、かけがえのない治療のリソースとして注目を浴びてきています。
赤ちゃんの未来を変えるさい帯血
淀川キリスト教病院 産婦人科部長
丸尾信之先生
赤ちゃんのさい帯血に含まれる造血幹細胞は、生まれる際のストレスが強かった赤ちゃんに自己投与することで、脳性まひにつながるような新生児低酸素性虚血性脳症を改善できる可能性があります。
※脳性まひ……出生児2~3人/1000人の割合で発症
自閉症……日本では1人/100人の割合で発症
外傷性脳損傷……交通事故や転落事故による脳障害
小児難聴……日本では1~2人/1000人の割合で発症
低酸素性虚血性脳症……出生時に仮死状態が長時間続くことなど脳への血液量低下に伴う脳障害
出産時に採取できる貴重な「さい帯血」でもしもの未来に備える
赤ちゃんや家族のためにさい帯血を保存する「民間バンク」。利用するメリットは、多くの可能性を秘めている「再生医療」に備えて長期間保管できること。また赤ちゃん本人だけでなく、条件が合えばきょうだいなど家族に使用できる可能性もあります。
実際に高知大学では、脳性まひの子に対し、きょうだいのさい帯血を使用した臨床研究がスタート。新たな可能性への期待が高まっています。
そんな期待が高まっているさい帯血を保管している方の声を紹介します。
ずっと健康でいてほしい
長崎県 吉田様
どんどん発達している医療技術をTVで見て、さい帯血を残しておいてあげることでこれからかかるかもしれない病気を治せる可能性が生まれるかもしれない!と思ったのが保管を決意した理由でした。
まさかのときに後悔しないために
神奈川県 玲菜ちゃん 陵汰くんのご両親
保存したさい帯血を使わなければならない病気になるのは、ほんの数%あるかないか、かもしれないがもし保存をしてなかったら、病気になったとき、必ず後悔するという思いと、生まれてくる子どものために初めて何かしてあげられるという思いで、保存を決めました。
民間さい帯血バンクのパイオニア「ステムセル研究所」
国内シェア約99%を誇る「ステムセル研究所」は、民間さい帯血バンクのパイオニア。耐震性に優れた国内最大級の細胞保管施設に約60,000人分(2021年2月時点)のさい帯血を保管しています。
さい帯血の保管プランは1年、10年、20年の3パターン。10年保管を1カ月で換算すると2000円になる計算で、将来のお守りや保険として申し込むケースが多いそうです。さい帯血の採取のチャンスは一度きり。興味のある人は、妊娠中にぜひさい帯血バンクの情報を集めてみてください。
編集部まとめ
10年後、20年後の未来に残してあげられるものの1つに、さい帯血があります。日々医療が進歩していくなか、役に立つときが訪れるかもしれません。ママから赤ちゃんへの最初のプレゼントとして、家族で相談してみては?
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