胎盤が子宮口を塞いでいる
妊娠26週のとき、胎盤が完全に子宮口を塞いでいる状態の全前置胎盤との診断を受けました。自然分娩はできないとのこと。突然大量出血を起こす恐れがあるため、大学病院への転院を強くすすめられました。
この子の命を助けるために、自分ができることをすべてしなければと強く感じました。でも、ハイリスク出産への不安で私は泣いてばかりで……。
管理入院で安静に
急きょ大学病院を受診し、お産の日まで管理入院するようすすめられました。新型コロナウイルス感染予防対策のため、家族との面会は禁止。上の子どもたちと長期間離れる不安と寂しさも加わり、さらに涙。それでも、自分と赤ちゃんを守るために管理入院生活が始まりました。毎日おなかの張りをモニターでチェックし、ベッドで安静にするよう指示されました。
入院当初は不安でしたが、SNSを通じて帝王切開経験者の友人たちからのアドバイスを読んだり、ナースのみなさんの助けを得ながら、徐々に落ち着いて入院生活を過ごせるように。妊娠33週には自身の帝王切開時に使用する輸血のため自己血を採り、準備を進めました。
突然出血し、緊急帝王切開
家事もせず安静に過ごしたおかげで、おなかが張る回数も減り、赤ちゃんは順調に成長してくれました。ところが妊娠33週4日で突然の大量出血が起こってしまったのです。すぐにナースコールで看護師さんに連絡。
医師が駆けつけるまでの数分の間に意識を失いそうでしたが、看護師さんの声かけで何とか平静を保ち手術室へ。看護師さんが握ってくれた手と、聞こえてくる赤ちゃんの心音が心の支えでした。
1,900g弱で誕生し、しっかりと産声を上げてくれた娘。娘の顔を見せてもらい、写真撮影もできました。小さな体を見たときには涙が止まらず、母子共に無事でとにかく感謝しかありませんでした。
帝王切開後、麻酔が切れてからの痛みとの闘いは想像以上に大変でしたが、5日後に無事に退院。NICUへ入院した娘は、最初は保育器の中で酸素を運ぶ管と母乳を運ぶ管をつけていました。今も入院中ですが、自力で呼吸できるようになり、口からミルクを飲めるように。あと少しで退院できそうなので、家族みんなで過ごせる日を心待ちにしています。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
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監修/助産師REIKO
著者:藤原ナオミ
3男4女の母。ハワイ留学中に学生結婚。育児の合間を縫って英検1級・TOEIC970