「気軽に専門家に質問ができて、さらに返信も早い」とママから日々感謝の声が寄せられているベビーカレンダーの人気コンテンツ【専門家に相談】の掲示板。そのなかから特に注目をあつめた質問の内容を一部抜粋してご紹介します。今回は、2021年1月に寄せられた相談のなかから、最も注目度の高かった離乳食での卵の進め方に関するご相談です。
Q.卵の進め方のスケジュール教えていただきたいです。
もうすぐ生後10カ月になる子どもを育てています。
卵の進め方のスケジュール教えていただきたいです。毎日少しずつ試して大丈夫ですか。日にちをあけて試していったほうがいいですか?
久野多恵管理栄養士からの回答
卵の進め方については、耳かき1から始めて少量ずつ増やしていき、様子を見ていくという基本を守っていただければ問題ありません。
安心・安全な卵の進め方は以下になります。
卵はしっかりと20分程度加熱した固ゆでの卵の、卵白の触れていない中央部分の卵黄のみを試していきます。初日は、耳かき1程度で様子を見てください。そして次に耳かき2、次は耳かき3と、耳かき単位で増やしていきます。
連日になっても良いですが、他の食材を試すことなども考慮すると、1週間に2~3日程度、2~3日間隔で与えると良いと思います。卵を与えていない日には新しい食材をあげても大丈夫です。
小さじ1食べられたら、小さじ単位で増やしても良いかと思います。卵黄半分~1個分食べられるようになったら、2~3日間を開けて白身を黄身と同じように試します。
白身は黄身よりもアレルギーが出やすいので、焦らずより慎重に試すようにしましょう。白身も大丈夫だったら、全卵を使用してあらゆる料理に挑戦できるようになります。全卵の1回の目安量は、生後7~8カ月ごろ(離乳食中期)は1/3程度、9~11カ月ごろ(離乳食後期)は全卵1/2程度です。全卵も必ずしっかりと火を通すことは継続してください。
※参考:ベビーカレンダー「専門家に相談」コーナー
※診断や具体的な治療については医師の指示にしたがってください。
離乳食期の赤ちゃんを持つ多くのママが注目! やっぱり心配なのは…
専門家に相談コーナーのなかでも多く質問されているのが、離乳食での卵の進め方です。質問に対する専門家の回答にも多くの注目が集まりました。
これまで母乳や育児用ミルクから栄養をとっていた赤ちゃんが、他のものを口にし、栄養をとる練習をしている離乳食期。赤ちゃんにさまざまな食材を食べさせてあげたいと思う一方、ママたちが心配していることの1つに「食物アレルギー」があるかと思います。
卵には食物繊維とビタミンCを除く栄養素が含まれているため、「完全栄養食」とも言われており、赤ちゃんに食べさせたいタンパク質でもあります。しかし、赤ちゃんの食物アレルギーの原因となる主な食べ物は、卵、乳製品、小麦の3つ。卵の場合、卵黄と卵白ではタンパク質の種類が違い、卵白のタンパク質がアレルギーの原因であることが多いので、ほかの食材よりも進め方に悩むママたちも多いのではないでしょうか。
アレルギーの原因となる食材を食べたあと2時間以内にじんましんやかゆみ、嘔吐などが生じることが多いですが、重症の場合には血圧低下、呼吸困難、意識障害などを引き起こすアナフィラキシーショックを起こし、早急な治療が必要になることも。
とはいえ、赤ちゃんの食物アレルギーを心配するあまり、卵を食べさせなかったり与える時期を遅らせるのはNG。2019年、20年ぶりに改定された「授乳・離乳の支援ガイド」(厚生労働省発表)でも、離乳や特定の食材の摂取を遅らせても食物アレルギーの予防にはならないことや、これまで7〜8カ月ごろ(離乳食中期)から開始していた卵も5〜6カ月ごろ(離乳食初期)に与えるようにすることが明記されています。
初めてのとき、量を増やすときは午前中に
初めての食材を与えるときは赤ちゃんの体調の良いときに、少しずつ、何かあった場合にすぐ受診できるように小児科が開院している時間帯(平日の昼間など)に与えるのがポイント。食べさせる量を増やすときも同様です。
離乳食は赤ちゃん用のスプーンでまずひとさじから……ということが基本ですが、卵の場合はそれより少ない「耳かき1杯から」となります。他の食材よりも少しずつ慎重に進めていきましょう。
アレルギー症状が出た場合は小児科医あるいはアレルギー専門医の診察を受けましょう。受診の際は、いつ・何を・どのくらい食べて・その後どのような症状が出たのか伝えられるようにメモをしたり、写真を撮っておくと医師の判断材料の1つになると思います。そして、その後の離乳食も、親の判断ではなく医師と相談して進めていきましょう。【助産師 REIKO】
ベビーカレンダーは、妊娠や育児のお悩みを抱えたママさんの強い味方でありたいと思っています。自分だけではどうしても解決できなかったとき、不安で仕方がないときは本物の助産師や管理栄養士がリアルタイムでお悩みや質問にお答えする『専門家に相談』の掲示板をぜひご活用ください!