前駆陣痛だと言われてひとまず納得
「陣痛かもしれない」と思った鈍痛は少しずつ増強しましたが、なるべく意識しないようにしていました。しかし時間経過にともなって、痛みの存在感は無視できなくなりました。前駆陣痛(※)だとは思っているものの、初産のため自信が持てません。
念のため産婦人科に連絡を入れると「今日診たばかりだし、前駆陣痛だと思う」との返事。やはりそうかという確信を得たものの、おなかの痛みはすでに打ち付けられるような痛みへと変化していました。
(※)前駆陣痛……妊娠後期に起こる不規則な子宮収縮で、お産の始まりに先駆けて起こる陣痛のこと。痛みの強さ、長さ、間隔が不規則で、痛みの感じ方には個人差があります。
産婦人科への連絡を遠慮してしまう
夫が仕事から帰宅した21時ごろの私は、痛みで起き上がることすら難しい状態でした。悶える私の様子に、夫は産婦人科への連絡を促しました。しかしそのときの私は前駆陣痛だと思い込んでいたため、頑なに電話を拒否。
日中に産婦人科から陣痛ではないと伝えられたため、連絡を遠慮してしまったのです。絶えず唸り声をあげながら「前駆陣痛とはこんなにもつらいのか」と、もうろうとした意識の中で考えていました。
自宅で子宮口が7cmも開いていた
最初の鈍痛から12時間ほど経過した、深夜1時半。おなかの激痛にのたうちまわりながら耐える私を見かねた夫は、「絶対に陣痛だから産婦人科に電話して!」と急き立てました。この状態に、「さすがに前駆陣痛ではないだろう」と、私もようやく考え直しました。
産婦人科に経過報告し、ようやく病院へ。そこで、すでに子宮口が7cmも開いていたと判明したのです。助産師さんからは「ずいぶん我慢したのね」と褒めて(?)もらい、ほどなくして息子を無事に出産したのでした。
初産のため陣痛未経験、しかも私は痛みに耐えようとする性格です。また、多忙な産婦人科に迷惑をかけたくない一心もあり、電話も控えてしまいました。夫に促されなかったら、出産直前まで前駆陣痛だと思い込んでいたかもしれません。少しでも異変を感じたら遠慮せずに産婦人科に連絡しようと今は心から思います。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
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監修/助産師REIKO
著者:井上 佑佳
36歳で男児の母となる。現在は家事代行スタッフ。介護福祉士、整理収納アドバイザー2級認定資格あり。整理整頓や断捨離、水回り掃除が得意。両実家遠方・夫は激務のため、出産直後からのワンオペ育児体験談などを執筆している。