コロナ禍での妊娠。切迫早産で入院に…
第二子の妊娠では妊娠29週のときに切迫早産になってしまい、1カ月ほど自宅安静で過ごすことになりました。コロナ禍ということもあり、在宅ワークでどうにか切り抜けようと、病院以外は外出せずに過ごしていました。しかし、妊娠33週のときに病院へ行った際に、子宮頸管の上部が開き始めてしまっているということで緊急入院となってしまったのです。
それまで妊娠29週から子宮頸管の状態は変化せずに保たれていたので、突然の入院となり、すごくショックを受けました。最低でも妊娠37週までは入院ということで、上の子とそんなに長い間離れたこともなく、悲しくて泣いてしまいました。しかし、おなかの赤ちゃんを守るために必要なことだと思い、入院しました。
入院生活は精神的につらいと感じることも多かったです。コロナ禍で面会ができないため誰にも会えず、1日中ベッドで時間が過ぎるのを待つこともしんどかったです。また、子宮の収縮を抑えるための点滴ももれてしまい、入院中ずっと腕のどこかが痛いという状態でした。
待ちに待った退院の日…のはずが!?
そんな入院生活も約4週間が経ち、退院の日を迎えました。「今日で退院できる!」と思い、ずっとパジャマだった服も着替え、看護師さんにも退院して上の子と会うのが楽しみという話をルンルンでしていました。
そして、午前中の退院診察に向かいました。内診台に上がり、先生が超音波の器械を入れたときです。「あれー!? これ足だよね? 足が見えてる!」と言いました。
「えっ足!? 下からの検査で足!? なんで……」と思いました。そこから「超音波室に行って赤ちゃんの状態をしっかり見てきてください!」と言われ、すぐに超音波室に向かいました。そこでおなかを超音波で診てもらうと……、なんと逆子になっていました。
数日前の診察では頭が下だったのに、知らないうちに逆子になっていたのです。まさか、妊娠37週になってから逆子になるとは思いもしませんでした。
その日に退院できると思っていた私は、恐る恐る看護師さんに「もう今日は退院できないんですかね」と尋ねました。すると「そうですね……、先生も万全を尽くしたいと思いますからね……。また先生からお話ししにきますね……」と、ものすごく気まずそうに告げられ何となく悟りました。
このまま帝王切開になるの?
先生から「どうなるかわからないですけど、帝王切開の準備はしておきましょう」と言われ、尿検査や血液検査などが進められました。退院できると思っていたのに、突然逆子になり帝王切開の準備が進められていく様に怖くなり、不安が押し寄せてきました。
夜には家族が呼ばれ、次の日に帝王切開の予定が組まれました。私は手術が怖くて怖くてたまりませんでした。逆子が直ってほしくて夜中まで逆子体操をしました。そして次の日の朝、目が覚めると……逆子のままでした。
本当に手術が怖く、泣きながら悶々と手術の時間まで過ごしました。切迫早産の安静からつらいと感じることも多く、突然の逆子で帝王切開での出産にもなり、「こんなに妊娠・出産につらさや怖さを感じて、生まれくる赤ちゃんを愛せるのかな……」とさえ思いました。
無事に手術は進み、おなかから赤ちゃんが取り出されました。私は緊張から意識がもうろうとしていましたが、赤ちゃんの産声を聞いて姿を見たとたん、心から安心しました。「赤ちゃんは元気ですか?」と聞いて「元気ですよ」と声をかけられ、赤ちゃんに向かって「よかったね、頑張ったね」と言ったところで麻酔で眠りました。
その後、目を覚ますとおなかは傷によって激しく痛みましたが、生まれてきた赤ちゃんに愛情を感じることができました。今では退院前に逆子が見つかって、無事に生まれることができてよかったと思います。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
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監修/助産師REIKO
著者:かよ
9歳、5歳、2歳の3人育児に毎日奮闘中。以前は病院で看護師として勤務していたが、昨年退職し専業主婦をしている。現在求職中の37歳。