あれ? 次男の体重が…
私は妊娠40週で3,410gの第2子となる元気な男の子を出産。母子同室だったので、次男が泣いたときや3時間間隔で授乳していました。しかし、次男はあまり母乳を欲しがらず、羊水をたくさん飲みこんでいたのか吐くことが多かったのです。助産師さんに聞くと、「生後数日間は羊水を吐くのは普通。吐ききったほうがいいのよ」と助言をもらいました。
私は「授乳しても吐くなら頻回に授乳しないほうがいいのかな」と勝手に解釈し、次男が5~6時間寝ている間も授乳しないで様子をみていました。すると、産後2日目、次男の体重が300gも減っていたのです!
ついに退院延期
その日から私は助産師さんの指導のもと、昼夜関わらず頻回授乳し、授乳後に搾乳をして、助産師さんによる母乳マッサージも受けました。しかし、次男は空腹で泣き叫び、出ないおっぱいを必死で吸い続けた結果、体力がなくなりおっぱいをくわえても眠ってしまうようになったのです。
体重の増えも悪く、退院延期に。育児用ミルクを使って次男の体力を回復しながら母乳育児を進める方向になりました。私は激しく落ち込み、悲しくなって泣いてしまいました。
救われた助産師さんの言葉
そんな私に助産師さんが「出ないのは当然。赤ちゃんが満足に飲めるくらい出始めるまでに約1週間はかかるものよ」と声をかけてくれ、救われたような気持ちに。
「息子の体重を増やせるのは私しかいない!」と思い、育児用ミルクを併用しながら授乳を続けました。その結果、翌日次男の体重は200gも増えて無事に退院することができました。退院後は母乳が出始め、今は母乳分泌もよく安定して次男の体重も増えています。
母乳育児に関して何も心配していなかった私は、予想外の出来事に驚きました。しかし、私の場合は助産師さんに助けてもらいながら母乳分泌促進の努力をしたためか、次男が生後2カ月目になる今でもトラブルなく母乳育児を続けられています。出産・育児は毎回同じではないこと、母乳が出ることが当たり前ではないことを改めて学ぶ機会となりました。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
監修/助産師 REIKO
イラストレーター/まっふ
著者:岩見 エリ
2男の母。看護師歴12年、現在はフランスで出産し子育て中。