初潮からずっと生理痛に悩まされてきた
生理が始まったのは小学5年生のとき。初潮のときから生理痛があったのですが、それが生理痛とは知らなかったので、当時はただの体調不良だと思っていました。しかし、初潮から半年経ったころには動けなくなるほどの生理痛持ちに。どの鎮痛薬も効かず、何度か救急車で運ばれたこともあるほど。
あまりにもひどい生理痛と、生理期間が11日と平均より長いこともあって、中学1年生のときに初めて産婦人科を受診しました。でも結果は異常なしで、「まだ始まったばかりだし未成年だから、生理痛はこの先なくなるかもしれないよ」と言われただけでした。
その後も何回か受診し、中学3年生のときは検査入院までしたのですが、やっぱり異常なし。「月経困難症でしょう」とのことでした。良くなることを期待しましたが、結局大人になっても痛みが消えることはなく、むしろ年齢を重ねるにつれて片頭痛や関節痛の症状も出るようになりました。
産婦人科で心ない言葉を耳にして…
しかし、生理痛と同じ……いや、それ以上につらかったのが他人から向けられる偏見の目でした。
生理痛で学校を休むと、同級生からは「ズル休み」と言われ、男子からは「血が出てくるのなんて気持ち悪い」と言われ……。当時の先生は理解ある人で救われていましたが、産婦人科に行くと、「産婦人科=妊娠」という偏見があるためか、知らない人から「高校生のころからこんなことしてるのね、今の子は……」と言われることもありました。学生だった当時の私には本当につらかったです。
就職してからも、心ない言葉に傷つけられました。あるとき、ひどい生理痛のため、仕事を休んで検査入院することになりました。それを女性の上司に報告、相談したところ、
「たかが生理ごときでずいぶんなご身分ね。私だって痛いときがあるけど、そんなの気合で乗りきるものなのよ。甘いんじゃないの?」と吐き捨てられたのです!
確かに職場へ迷惑をかけることはわかっています。だから申し訳ないとも思っていました。ですが、私だって好きで毎月、生理痛と闘っているわけではありません! 上司の言葉はとても悔しかったですし、非常に傷つきました。
服用していたピルにも偏見がつきまとう
生理痛緩和のため、一時期低用量ピルを服用したこともありましたが、ピルにも「=避妊薬」という偏見がつきまといました。学生時代、産婦人科で低用量ピルを処方されるときに「こんな若いのに。避妊? 学生でしょ?」「イヤね~。薬に頼れば何してもいいと思ってる」なんて陰口をたたかれて……。
あるときは、低用量ピルを飲んでいるところを友人に見られてしまい、事情を説明しても、「ヤリ放題じゃん! もしかして……?」「え~! めっちゃ意外だね!」と言われたり……。冗談交じりで言う友人もいましたが、当然、気分のいいものではありません。
その後、市販の生理専用薬が私に合うとわかってからは、低用量ピルの服用はやめました。
「産婦人科に通う=妊娠」「ピル=避妊薬」。こうした偏見で、私は何度も傷つきました。でも、私も生理痛が重くなければ、産婦人科に通う理由も、ピルが生理痛を緩和するために使われることも知らずにいたかもしれません。
同じ女性でも、生理痛がまったくない人や、痛みがあっても薬を必要としない人もいると思います。しかし、つらい生理痛をなんとかしたくて、産婦人科を受診したり低用量ピルを服用したりする人もいるのです。そうした人がいることを1人でも多くの人に知ってもらえたら、私のように傷つく人がいなくなるのになと強く思いました。
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監修/助産師REIKO
文/R.M.さん