生理について学ぶチャンスを逃してしまった
一般的に、小学校の中学年から高学年になると授業で生理についての基礎知識を学ぶかと思います。私には姉がいるのですが、姉も小学校で習っていたようでした。
ただ、私はタイミングが悪く、ちょうど生理の授業を受ける時期に引っ越しをしたため、引っ越し前も引っ越し後も、学校で生理について習うチャンスを逃してしまいました。
母も姉もいたので、2人の様子をコッソリうかがいながら、「生理のときはナプキンという物を使えばいいんだ……」と、ぼんやりとしたことはわかっていたのですが、現在28歳の私が小中学生のころは携帯もさほど普及しておらず、ネットで情報収集することもできなかったので、とにかく生理に対する知識が乏しかったのです。
かと言って、母に聞くことなんて恥ずかしくてできず……。
昔からある風習がどうしても恥ずかしくて…
そんなとき、姉が初潮を迎えました。
よく、「初潮がきたらお赤飯を炊く」と昔から言われていると思います。エリア限定じゃなく全国レベルで。きっと、それなりの理由や歴史があるのでしょうし、姉もお赤飯を出されてうれしそうな表情に見えましたが、私にはイマイチ理解できませんでした。
だって、お赤飯を炊くなんて「私、生理がきました!」って宣言しているようなものじゃないですか。「えっち」などの単語にも過剰に反応してしまう中学生だった当時の私には、「なんであんなことするんだろ……」と不思議でなりませんでした。
だから、私自身が初潮を迎えたときはヒヤヒヤしました。というより、初潮がきたことすら、恥ずかしくてすぐには母に言えなかったです。報告できたのは初潮から3回くらいあとになってから。母はナプキンの減りが早かったことから感づいてたらしく、私が伝えても「そうだと思った」としか言われませんでした。
結局、私のときにお赤飯は出なかったです。「お赤飯を炊かれるのはイヤ!」と言ったわけではありませんが、私が恥ずかしがっていることに母は気づいたのかもしれません。ともあれホッとしました。
子どもたちと性についてどう向き合うか
振り返れば、生理そのものが恥ずかしかったわけではないと思います。姉の生理を知ったときは「そうなんだな~」と思ったぐらいで、お赤飯も普通に食べていましたから。自分のことだったので恥ずかしかったのだと思います。
一男一女の母となった今、子どもたちと性について向き合うときが、そう遠くない未来にくるのだと思うと、当時の自分をときおり思い出しては、「どう伝えていこうかなぁ……」と、悩む日々です。
生理は女性だけが知るべきものではないと思っているので、しかるべき日がきたら息子にもきちんと生理のことを含め、性の話をしなければいけないと思っています。でも、あえて家族に周知するような「初潮を迎えたらお赤飯!」というのは、わが家ではやらないと思います。
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監修/助産師REIKO
文/浅倉 魁さん