国際結婚でもっとも大変だったこと
国際結婚というと文化や習慣の違いで大変だと思われることが多いですが、私個人としては相手が外国籍の方だから大変ということはないと感じています。育った環境が違う人が一緒に暮らしていくのは、日本人同士であってもきっと大変なことに変わりはないと思うからです。
ですが、違う国で育った者同士が結婚する難しさを感じたことが1つだけあります。それは、「食生活・食文化の違い」です。ブラジルに嫁いできた私を気づかって、基本的には家のことは私に合わせて日本的にしてくれる夫でしたが、こと食べ物になるとなかなか難しいものだったよう。日本的な甘い味付けの食事は彼の好みではなかったようなのです。
妥協できない食と解決策
かといって、私も毎日ブラジル的な味付けの食事を食べるのはどうしても体が受け付けず、困ってしまいました。お互い相手を尊重したいという気持ちは持っていましたが、食べ物に関してはそもそも体が受け付けないので、妥協しようにも相手に合わせるのが難しかったのです。
そこで、夫と今後の食生活について話し合いました。結果、週3日は私が日本料理を作り、週3日は夫がブラジル料理を作り、週に1度は外食をする、そして気に入らない料理がでてきたらお互い自分でなんとかする、ということで落ち着きました。食生活がまったく違う環境で育ってきた私たちにとっては、これが最良の解決策だったのです。
食事がストレスではなくなりハッピーに
お互いが作る料理の味付けが合わなくても、もともと「お互い自分でなんとかする」と約束していたので、相手が自分の料理を食べなくてもイラつかなくなりましたし、自分も無理に好きではない料理を食べるストレスから開放され、結果としてお互いストレスがなくなりました。
数年たつころにはお互いの味付けにも慣れ、夫も日本食を食べてくれるようになりました。夫はきんぴらごぼうなど野菜を甘辛く味付けする料理は未だに食べることができませんが、似た味付けでも照り焼きチキンやそぼろ煮など肉を使った日本食は食べられるようになったのです。
結婚は違う環境で育ったもの同士が一緒に暮らすわけですから、妥協や譲り合いの連続だと思います。ですがどうしても譲れないことや妥協できないことがあっても、それはそれで良いのだと思います。夫婦だからといってすべて同じにする必要はなく、お互いを尊重して生活できればそれが一番の解決策なのかな……と感じた出来事でした。
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著者/レイトン愛加