28歳、失恋を機に改めて結婚への戦略を立てる
27歳のとき、職場の同僚から紹介された彼とお付き合いしていました。恋愛初心者の私は「この人と結婚する!」と意気込んで彼にすべてを尽くしたのですが、1年足らずで破局。「あぁ、また結婚から一歩、遠ざかった……」と、ひどく落胆しました。ですが、どうしても結婚して、子どもがほしかった私。「ここで挫けるわけにはいかない!」と自分を奮い立たせ、「私は結婚して子どもを3人生むんだ!」という目標を掲げ、結婚への戦略を練ることにしたのです。
そのためにまず取り組んだのが、「元カレとの付き合いのなかで何がダメだったのか」と原因を分析。ネットや本で徹底的に調べました。まだ元カレに未練があったので復縁を中心に勉強していましたが、同時にほかの人にも目を向けることを意識。身のまわりにいる人のなかから「結婚するならこの人」ランキングを作成してみました。
候補に挙がったのは4人。1位は当然、元カレです。以下は、
2位・社会人テニスサークルで一番仲がいい3つ年下の彼。しっかりしている。でも態度が大きいのが気になる
3位・街コンで出会った同職の人。1歳年上で私に好意を寄せてくれていた……と思う。何度かデート済み
4位・社会人テニスサークルで2つ年下の彼。線が細くてかわいい感じ。4人のなかで最後に出会う
という結果になりました。
社会人サークルで一緒の2つ年下の彼にロックオン!
その後、サークルの飲み会をきっかけに、私は4位の彼に興味を持ちました。黙々と料理を取り分ける彼は、現代っ子らしく線が細くて草食系な見た目。でも、意外と口を開けば面白いことを言うし、まわりの結婚フィーバーに焦って結婚に前のめりな行動をとる私にも臆しません。ターゲットは決まりました!
そこからの私は、まだ付き合ってもいないのに毎週末、ひとり暮らしの彼の家に入り浸り。彼のお姉さんが新婚さんだったので結婚の話をたくさんしたり、「早く結婚がしたい」って言ってみたり。彼にも「結婚願望はある?」と聞いたりして、彼に結婚を意識させるよう努力しました。
そして、東京駅のイルミネーションを彼と一緒に見に行った帰りのこと。「キスしていい?」という彼に、そのままなし崩しになるのがイヤだった私は「軽い女じゃないから付き合ってからじゃないと、そういうことはしないよ」と返すと、彼から「俺と付き合ってください」との言葉! まずは第一段階クリアです。
次に私が自分に課したミッションは「3カ月をめどに結婚の意思を確認する」こと。ダラダラ付き合っても仕方ないので、結婚へのプレッシャーから別れることも覚悟したうえでの決意です。そのうえで、私が彼と付き合ううえでとった行動は、「いつも“ありがとう”の言葉は忘れない」「結婚後に苦労しないよう、できるだけ自然体でいる」「イヤなことはやさしく伝える」。イヤなことはなかったので伝えることはありませんでしたが、この3つを心がけていました。
結婚への意識づけも続行中です。東京のホテルが舞台の映画を観に行き、モデルとなったホテルのラウンジでアフタヌーンを食べたときのこと。調べると、そのホテルは結婚式場にもなっていたので、「これはチャンス!」とばかりに彼を誘導。スタッフさんの「中、見ていきますか?」というナイスアシストもあって、式場見学もしちゃいました! ただ、私が「ステキ~」とウットリしている隣で彼は「変な汗かいてきた」と言っていましたが……。
結婚の意思確認という最大のミッション。でも勇気が出ず…
付き合い始めて3カ月。これまでの経験上、違和感があれば1回の食事でも「違う」と感じ、3カ月までには喧嘩や別れがよぎるのですが、彼とは目立った変化はなし。「普通の人」と結婚することに憧れていた私にとって、この上ない相手でした。だから「この週末で彼に結婚への意識を聞き出す」ことを決断!
その日は土曜日。私は朝から「彼にいつ言うか」のタイミングを見計らうことで終始ソワソワ。口から心臓が飛び出るんじゃないかというほど緊張していました。けれど、いくら考えてもベストなタイミングがわかりません。そうこうしているうち、いつも通りの土曜日が終わり、「やっぱり無理に聞くより、自然に結婚したくなるのを待つしかないのかな……」とあきらめモードになっていました。
翌日、朝食を食べながら、前の週に書いたメモを見つけました。毎週末帰るときに私は、「今週も楽しかったよ。また来週もよろしくね!」というメッセージに、彼が大好きな猫の絵を添えたメモを残していたのです。その絵を見た彼が、別の紙に絵を描いて渡してきて、その場で絵しりとりが始まりました。すると、彼から「ゆ」で終わる絵が!
「こ、これは……」と、ドキドキしながら「指輪」の絵を描いてみると、「えっ?」と驚かれて顔がこわばる彼。すかさず、「あのね。私、結婚したいの。私とのこれからって考えてる? もしね、考えてないなら、これ以上付き合ってるとつらくなっちゃうから別れたい」と告白。彼は「そんなことを考えてくれていたんだね。ありがとう。もちろん考えてるよ。俺も結婚したいと思ってる。改めて俺からプロポーズするから……。言わせちゃってごめんね」と、答えてくれました!
出会って1年。こうして私は付き合って3カ月で彼に結婚を決意させたのです!
彼との関係はトントン拍子に進みましたが、実母との間にはひと悶着が……。母は同業者と結婚させたかったようで、彼との結婚に反対していたのです。ときには喧嘩越しの説得になって、「結婚式には絶対行かない!」と言われたことも!
でも彼が、「俺が話をするから安心して」と言ってくれて、事前に釣書と家族書を作成し、挨拶のときには自分の会社がどのようなことを行っているか、持参したパソコンでホームページを見せながら説明して母を説得してくれたのです!
そんな彼の努力もあって、無事付き合って9カ月目で結婚することができました! コロナ禍直前だったので結婚式も新婚旅行も滞りなく挙行。その後、彼との間に女の子も誕生しました。あのとき勇気を出してよかったです!
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文/有村りなさん