交際を知ったときの両親の反応
両親が僕たちの交際を知ったのは交際3カ月のとき。年齢差のこともあり、母親からは「考え直してほしい」と言われ、父親からは絶縁宣言。反対されることを予想してはいましたが、想像以上に精神的にこたえる状況でした。特に父親はしばらく口も聞いてくれず、もらったのは便せんに入った手紙のみ。そこには交際を続けるのであれば、勘当する旨の文章が書かれていました。
その後も僕たちは交際を続けましたが、デート中に親父から「別れろと言ったのになぜ付き合ってるんだ」などの電話が繰り返しかかってくることもありました。交際して1年、両親との関係は冷え切っていました。
交際1年で授かった命
年齢のことを考えていた僕たちは、早く結婚し、子どもが欲しいと思っていました。そして、交際から1年が経ったころ、彼女が妊娠。彼女の両親からは怒られましたが、最後まで責任を持って彼女を幸せにすることを誠心誠意伝えました。
そして、僕の両親にも話し合いの席を持ってもらえることに。殴られることや本当に勘当されることを覚悟して臨みましたが、生まれてくる子どもを最優先で考えてくれ、初めて交際を認めてくれました。その後、結婚、出産時までにはお互いの両親の顔合わせも終えることができました。
子どもが誕生してからの両親との関係
交際、結婚を認めてくれた後、両親と私たちの関係性は徐々に良好となり、妻と僕の両親も仲良く過ごせています。さらに、両親は私たち家族と「一緒に住んでほしい」と言うくらいに変化しました。今は孫に夢中で実家に帰るたびに喜んで出迎えてくれています。子どもも僕の両親になつき、一緒に遊んでいます。交際時から、ひと山もふた山もあった両親との関係は、子どもができたのを期に修復されたのです。
9歳年上の女性との交際は、両親に猛反対されましたが、妊娠をきっかけに結婚、出産を経て関係性が変化しました。女性の年齢が高いほど、高齢出産のリスクや子どもができにくくなる可能性も上がります。両親は、僕が子ども好きなことを知っていたので、年上女性と付き合うことを反対していたのだと思います。もちろん、子どもを授かればすべて解決するとは思いません。ですが、私たちのケースでは妻との”できちゃった婚”が、両親との関係の回復につながりました。
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著者／木下ヒデオ
イラスト／塩り
