PMSがいつもより重症化?
私は以前、生理前になると毎月PMSが訪れていました。しかし当時、どんどんひどくなっているように感じていました。具体的には、情緒が不安定になり、死にたいと思うようになっていったのです。
そして夜には、何故か泣きだしてしまったり、家の明かりや車のライトを見たりテレビの音などを聴いたりすると頭痛がしたりしていました。また、帰宅後に家事をする余裕がなく、仕事中にぼーっとすることが多くなっていったのです。
この精神的不調には波があり、とりわけ生理の10日前からひどくなり、生理がくるといくぶんマシになっていたので、自分では「やはりPMSの症状か…」と思っていました。
低用量ピルを試すが効果なし
心配になって婦人科を受診すると、PMSより症状の重い「PMDD(月経前不快気分障害)」の恐れがあると言われ、治療として低用量ピルを試してみることにしました。心配していた副作用はまったくありませんでしたが、残念ながら効果もありませんでした。
むしろ、精神的不調は悪化していき、夜お風呂に入れない日が増え、死にたいと思う気持ちが強くなって……。眠れずに仕事に行ったり、寝れても早朝覚醒し睡眠時間が減ってしまう睡眠障害も起きていました。
PMSではなくうつ病!?
ある日、仕事に行きたくても行けなくなり、ついに精神科を受診してみることにしました。すると、そこで「うつ病」と診断されました。
1カ月のなかで不調に波があったことと、うつ病に対する知識がなく、まさか自分がなるなんて想像もつかなかったこと、そしてPMSだと思い込んでいたため、「つらくても我慢しなきゃ、毎月のことなのでいちいち休んでいられない」と思って、動けなくなるまで放置することになってしまいました。我慢してしまっていたことを、今ではとても後悔しています。
診断後は、仕事を休職したり抗うつ剤を服用したりして、1年ほどかけて寛解しました。
私は、毎月あった不調を「仕方がないものだから」と我慢していたことで、大きな病気の発見が遅れてしまいました。それからは、以前よりPMSや生理の話題を男性女性問わず話すようになり、調子が悪いときには休むようにしています。
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監修/助産師REIKO
著者/cantabile_039c