イライラが止められず情緒不安定な生理前
私は以前から、生理が始まる1~2週間前になると無性にイライラしてしまい、ささいなことですぐカッとなってしまったり、急に猛烈な不安感に襲われ涙が出たりするなど、自分で感情がコントロールできないことがありました。
そのため、彼と会うときはなるべく生理前は避け、イライラした自分の姿を隠して何とかだましだまし付き合い続けていました。しかし、彼と同棲することになり、そこから彼へ対する理不尽な言動が止まらなくなってしまったのです。
サンドバッグ状態の彼がついに爆発
私は生理前になると、リモコンの位置がいつもと少し違っていることや、彼がごはんを食べながらYouTubeを見ていること、彼が放った何気ない言葉にも敏感に反応しては、瞬間湯沸かし器のように異常に怒ってしまっていました。しかし、私が怒ると彼はいつも「ごめんね。俺が悪かったよ」と謝ってくれるのです。
そんな彼の態度に甘えていたのかもしれません。その日、週末のデートはどこへ行こうか彼へ聞いたとき「まかせるよ」と言われました。本当に何気ない彼の言葉でしたが、私はカッとなってしまい怒り狂ってしまったのです。
遠い昔に解決したはずの喧嘩の内容まで引っ張りだし、終いには「頭悪すぎ。そんなんで職場でどうやって仕事しているの?」という暴言まで。あまりにも理不尽だと頭では理解しているものの、イライラする感情を抑制できなくなってしまい、彼へ対するひどい言葉が止まらなくなってしまいました。
サンドバッグ状態だった彼も、これにはさすがに大激怒。見たこともない刺さるような目つきで睨まれ「いい加減にしろ。俺の気持ちも考えろよ。もう耐えられない。別れたい」と言われました。私は我に返り、何度も彼に謝りましたが、本気で怒った彼は実家に帰ってしまったのです。
出て行った彼から…
その後、彼に何度も謝ろうと電話をしましたが、着信拒否をされつながらず。LINEもブロックされたため既読になりませんでした。まったく連絡が取れなくなって4日目の夜のことです。突然、「今から帰る」と彼からLINEがきたのです。
そしてその夜、久しぶりに会った彼からの第一声は「ごめんね」でした。彼は実家に帰ったあと、私が生理前にイライラしてしまうことについて調べてくれ、月経前症候群(PMS)を知ったと話してくれました。「仕方のないことなのに受け止めてあげられずごめん。今度からはもっと配慮できるように頑張りたいから、俺に気を付けてほしいことを教えて」と言ってくれたのです。
いくら生理前とはいえ、彼を傷付けてしまった私が100%悪いのに、生理に対して理解してくれようとする彼の温かさに涙が出ました。そして、私が生理前にイライラしてしまいがちなことを彼に伝えると、それからはとても配慮して接してくれるようになったのです。どうしても自分の感情がコントロールできない日は、彼とは別の部屋へ行き、何かあるときはLINEで連絡を取り合い、お互い程良い距離を保つようにしました。
彼のおかげで、ヒステリックのように怒っていた生理前が少し穏やかに過ごせるように変わり、破局の危機も乗り越えることができたのでした。
現在は彼と結婚し、子宝にも恵まれました。子育てが始まってからは独身時代のように生理前にひとりで部屋へ閉じこもることができなくなったり、イライラしてしまうことも育児に関することがほとんどになりました。しかし、夫とは生理がくる前にその都度1分でも話を聞いてもらうようにして、私の生理前をサポートしてもらっています。一時は破局寸前でしたが、夫の努力のお陰で今があることを忘れずに過ごそうと心に留めた体験でした。
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監修/助産師REIKO
著者/米久熊代