産後の変化
私は、生理前のイライラや情緒不安定がもともとあったものの、出産前は生理中に起こる症状はあまりありませんでした。生理で大きなトラブルや生活に支障がなかったゆえに、産後、生理が再開してからの貧血や腹痛、イライラや不安感は今までの自分とは比べものにならないくらいひどく感じました。
体調不良を感じつつも日々の家事、育児をおこなっており、そのときは忙しさや疲れからの症状かな?と思っていました。
きっかけは夫とのささいな喧嘩から
子どもが3歳を過ぎ、幼稚園に通い始めたころ、少しずつ自分の時間に余裕がもてるようになってからも、ある日突然起こる生理前のようなイライラや不安感は収まっていませんでした。
そしてある日、ささいなことで夫と喧嘩になったとき、夫の言葉で不安を強く感じ、過呼吸でその場から動けなくなってしまいました。
その姿を見た夫は一度喧嘩のことは忘れてそばについていてくれましたが、その日から毎月のように子どものことや自分自身のことで不安を感じたり落ち込むたびに、過呼吸が起こるようになったのです。
毎月起こる過呼吸の共通点
「月に1度、不安から過呼吸を起こす」という私の症状は変わぬまま3カ月が経ち、夫からは精神科へ行ったほうがいいのではないか?と言われるようになりました。
ただ日々同じ症状が起こるわけではなく、月に1度だけ起こるその過呼吸に、私は「精神科を受診」と言われてもピンときませんでした。そして、生理を管理するアプリに、過呼吸症状を記録していた私は、過呼吸がいつも生理終了後1週間程で起こっていることに気が付きました。「PMS(月経前症候群)にしては時期がおかしいような……?」と思いつつ、現状を変えたいと思い婦人科を受診して相談することにしました。
婦人科を受診して…
私は早速かかりつけの婦人科に足を運びました。受診するとき「もしこれが精神疾患で、通院するのは婦人科じゃないと言われてしまったら……」という気持ちにもなりましたが、私の心配とは裏腹に、婦人科の先生は心配を取り除いてくれるように、丁寧に話を聞いてくれたのです。
そして「PMSではないけれど、排卵前のホルモンバランスによって起こっている可能性が高いです。そのため、生理を止める治療をするか、もしそれが不安であれば漢方を飲んで体質改善するかのどちらかですね」と改善方法を提案してくれました。
さらには「自分の心を一番に考えて無理なく向き合おうね」とやさしく声をかけてくれました。そして、今後も妊娠・出産を希望している私は、先生の提案のうち、漢方を飲んで体質を改善する方法を選んだのです。
婦人科を受診してから、私は日々漢方を飲むことで自分自身のホルモンバランスと向き合うようにしています。完璧ではないけれど、以前よりも調子が良い日々に、「不安もあったけれど受診をして良かった」と思っています。少しの体調の変化でも記録をしていたこと、そして今後も妊娠、出産を望んでいる私の心にも配慮しながら、治療の選択肢を与えてくれた婦人科の先生に感謝しています。
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監修/助産師REIKO
著者/伊藤美里