生理用品を買うのがどうして恥ずかしいの?
日本に住んでいたころ、ナプキンを買うときは女性店員がいるレジを選び、中が見えない袋に入れてもらうのが当たり前の感覚でした。生理のときもナプキンは隠すように持ち歩き、生理関係のものは他人、特に男性の目に触れないようにするものだと思っていました。
しかし、台湾では男性が恋人や妻の代わりに生理用品を買うのは当たり前の光景です。実際に台湾人夫も、私が急に生理になってしまったときにナプキンを買ってきてくれたことがあります。「買うときに恥ずかしくなかった?」と聞くと、不思議そうな顔で「何が恥ずかしいの? タバコを買うときと何も変わらないよ」と。
台湾では、生理用品のCMに男性芸能人が起用されることもあり、「生理=男性にとってタブーのもの」という意識はないようです。
生理中は冷たい物を飲んじゃダメ
夫と付き合い始めたころ、生理中にデートでカフェに行き、冷たい飲み物を注文しようとした私。すると夫から「生理中なんだから冷たい物は飲んじゃダメ」と言われ、温かい飲み物を注文されてしまいました。
台湾では東洋医学を重視する風習があり、東洋医学的には「生理中に体を冷やしてはいけない」という考えがあるのだそう。まさか男性から生理に関する助言をされるとは思わず、当時はとても驚きました。
また、男性が彼女の生理周期を把握していることもよくあるそうで、生理中は彼女の体調を気づかい、全力でサポートするのだそうです。
これらを初めて聞いたときは少し戸惑ってしまいましたが、男性が生理に対して理解があるのは素敵なことだなと感じます。
同僚や男友だちに対しても生理はオープン
台湾では、恋人に限らず同僚や男友だちなどの親しい男性に対しても、生理はオープンです。男性社員がいる社内のメールリストで「今日は生理なので休みます」などとメッセージを送るのも、ごく普通のことです。
彼らにとって生理は特別なことではなく、当たり前で自然のこと。さらに、女性の体にとってもとても大事なことという認識が、男女問わずあるのは素敵なことだなと感じました。
もちろん、個人によって考えも違うので、すべての台湾男性が生理に十分な理解がある、というわけではありません。しかし、少なくとも日本のように生理の話がタブーだったり、男性の目から遠ざけなければならないという風潮はないように感じます。その点は、女性が自分らしく生きやすい環境だなと思いました。
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著者/白石みやこ
監修/助産師REIKO
イラスト/マメ美