国際結婚とブラジル移住…よぎったのは両親の顔
会社員時代、私はオーストラリアで駐在員をしており、ブラジル人の夫とはそこで出会いました。性格は正反対である私たちでしたが何か惹かれあうものがあり、恋人関係に。2年ほど付き合ったころ、彼がオーストラリアでの任務を終え母国ブラジルに戻ることになり、それがきっかけでプロポーズされました。
プロポーズはうれしかったものの、すぐに頭をよぎったのは両親のこと。私の両親は相手が外国籍だからといって何か言うような人ではないので、彼がブラジル人であることはまったく問題ではありませんでした。
問題は移住する場所。ブラジルという日本から最も遠い国のひとつに移住するということは、両親になにかあってもすぐに駆けつけられないということ。また、オーストラリアにはよく訪ねてきてくれた両親でしたが、ブラジルだとなかなかそうもいかず、両親が寂しがるのもわかっていたからです。
結婚へ背中を押してくれた両親の言葉
プロポーズを受けた私は「少し考えさせてほしい」と彼には伝え、その日の夜、両親に電話をしました。なかなかプロポーズされたことやブラジル移住を言い出せず、もごもごする私でしたが、逆に母親が聞いてきたのです。
「ブラジルに行くの?大丈夫だよ。ちゃんと話しな」と。
両親は、私がブラジル人の彼と付き合っていることを知っていましたし、オーストラリアで彼に会ったこともあります。後から聞けば、そのときの私たちの様子を見て、いつか結婚してブラジルに移住するということもあるだろうな……と思っていたそうです。
母にうながされ、結婚して仕事をやめブラジルに行こうと思っていることを正直に話しました。そして両親に何かあってもすぐに助けにいけなくなる親不孝についても詫びました。すると両親は「自分たちのことなら気にしなくていい。お前が幸せならそれが一番の親孝行だ」と言ってくれたのです。
絶対幸せでいる!私の心の中の誓い
思いもしなかった両親の言葉に涙があふれました。思い返せば両親はいつも私を信じ、私をサポートしてくれていました。素晴らしい両親のもとに生まれたことにあらためて感謝しましたし、そんな両親の愛情に応えるために絶対に私は幸せでいる!もっと幸せになる!と誓ったのはこのときです。
ブラジル移住後の生活は、環境の変化などもあり、大変なこともありました。ですが、どんなときも強くいられたのは、両親の言葉があったからです。幸せでいるにはどうすればいいのか、どうすればもっと幸せになれるのか、そのためにはどう行動すればいいのか……そう考えることで困難も乗り越えることができました。
結婚して10年ほどたちました。「絶対に幸せでいる」と誓って始まった結婚生活は、山あり谷ありでしたが夫の協力もあり今も幸せに過ごせています。これからもいろいろなことが起こると思いますが、両親からもらった言葉を胸に「幸せでいる」ためにどうすれば良いのかしっかり考え、これからも幸せに結婚生活を送っていけたらな……と思っています。
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著者/レイトン愛加