2年交際したフランス人の彼と遠距離恋愛に
38歳のとき、私は約2年付き合っていた彼と遠距離恋愛中にありました。相手はフランス人。ビザが切れたために帰国しており、向こうで仕事を見つけて落ち着いたら、私を呼び寄せてくれることになっていました。
当時は本気で結婚したいと思っていた時期。さらにフランスの文化や言葉が大好きな私は、彼と一緒に暮らせること以上にフランスでの生活にワクワクしていました。
でも、遠距離恋愛が半年過ぎると「いつまで待てばいいのか、別れるべきか」迷いが生じるようになってきて……。モヤモヤした思いを抱え、気持ちが徐々に離れていくのを感じながらも、彼からの知らせを待つ日々が続きました。
彼がフランスに帰ってから9カ月後。ようやく「フランスにきて」との連絡が! ただ待つだけの状況に一時は彼への想いが心許なくなりましたが、彼からの連絡を聞き、改めて私も日本での生活を卒業してフランスに行く覚悟を決めたのです。
渡仏前の屋久島旅行で思わぬ出会いが!
フランスに出発する3カ月前。渡仏したら日本に戻ることは当分ないだろうと思った私は、「日本にいるうちやっておきたいこと」リストを作って実行することにしました。
そのひとつが「屋久島の縄文杉を見ること」。ずっと行ってみたいと思っていた場所で、ひとり旅で縄文杉トレッキングツアーに参加しました。ところが、なんとこのツアーで私の人生を大きく変えていく男性と出会ってしまったのです!
当時、彼は23歳。純粋そうな目や雰囲気に光るものを感じたのを覚えています。「同世代だったら関係を深めていきたかったな……」と、少し残念に感じたものの、それ以上はとくに思うことはなくトレッキングツアーは終了。その際、メンバーはお互いLINE交換をしたようですが、私は「フランスに行くし、みんなにはもう会わないだろうから」と思い、仲良くなった女の子とだけ交換。
するとその日の夜、彼から「今日はお疲れさまでした。楽しかったですね」というLINEが届いたのです! なんでも、私がLINE交換した女の子から連絡先を聞いたとのこと。びっくりしましたが、メッセージがうれしくて、つい「そういえば明日、雲水峡に行くって言っていましたよね。私も行ってみたいと思っていたので一緒に参加してもいいですか?」と返事をしてしまいました。
翌日、2人で行った白谷雲水峡の半日トレッキングでは、ずっと会話が弾み、価値観、考え方、好きなこと、嫌いなことなど、「前世は兄弟だったのかも」と感じてしまうほど、彼とは共通点がいっぱい!「ここまで自分と合う人がいたんだ!」と驚くとともに、出会ったタイミングと年齢差を、ひどく残念に思いました。
ひと回り以上年下の彼から猛アプローチを受けて…
屋久島から戻ったらもう会うことはないと思っていたのですが、その日から毎日メールが届くようになり、自然と毎日やりとりをするようになリました。さらに、お互い住む街が同じという偶然もあり、彼に誘われてハイキングに行くなど関係は継続していました。でも、彼に友だちとして振る舞うことがだんだん気まずくなってきていたのです……。
そして「次はキャンプに行こう!」と誘われ、迷いに迷ってキャンプに行くと、その夜に彼から告白。このときの私は、フランスに行くことや婚約者がいることが言い出せず、ただ「友だちのままがいい。ごめんね」と伝えることしかできませんでした。
彼からの告白を受けて「もう会うのはやめよう」と決意したのですが、それ以降も彼から毎日届くメールに、いつの間にか彼の存在がどんどん大きくなっていって……。だけど、ひと回り以上もある年齢差がどうしても受け入れられず、ついに「フランスへ行くから無理」と告げました。しかし彼は「じゃあ、自分もフランスに行く!」と言い出して……。さらには、ある日突然「結婚しよう」と婚姻届を持ってきたのです!
出会ってからまだたったの2カ月。正気の沙汰とは思えない彼の行動に驚かされる一方で、ここまで思われていたことにうれしさも感じている自分がいました。
結局、人生でこれほど悩んだことはないくらい悩んだ末、私はなんとフランス行きの航空券をキャンセル。年下の彼を選びました。
あれから2年経ちますが、あのときした究極の選択に後悔はないと、今でも自信をもって言えます。私の気持ちが傾いたのは、彼の決断力と、「私と一緒になりたい!」という迷いのない強い意思があったから。あのころ、私はずっとフランス人の彼からのプロポーズを待っていたのですが、煮えきらない優柔不断さに正直、悶々としていましたし、彼の本質的な考え方や価値観にも、私と隔たりがあると折にふれて感じていたのです。
その後、年齢差と出会って間もないことを理由に一度は両親から反対されましたが、1年間同棲をしてから入籍。結婚して1年3カ月が経ちました!
私はずっと、「運命の人と出会って結婚したい!」と思い続けてきました。そうしているうちに気づけば38歳。「もういい加減にして決めないと……」という焦りもありました。「でも適当に選んで後悔したくない。でも歳はどんどんとっていく」。不安とやるせない気持ちでいっぱいでしたが、思いが叶ってうれしかったです!
そのタイミングがいつなるかはわからなくても、希望はいつまでも持ち続けて前に進み続けることが大切だと改めて思いました。そして、迷いがあるときは心の声を聴くこと。真剣に耳を傾けて決断をすれば、きっと後悔はしないはずだと思っています。
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文/葉月花音さん