「俺のおかげでこうやって過ごせてるわけで、雪穂もその恩恵は受けてるじゃん」
夫の言葉を聞いて、ついに妻がキレた! そして……。
「僕と帰ってこない妻」第84話
妻の気持ちをまったく考えもしない言葉に、カッと頭に血がのぼり、拳にグッと力が入った。
あぁ、やっぱりこの人、全然わかってない。
「もう少し考えてみる」
作り笑いで返事した。
夫への失望……妻はもう、反論することさえ諦めた。
翌朝、バタバタとせわしない音で目をあけた夫。
「ミルクかな。あと1時間は寝れる」とそのまま二度寝した。
その後起きると、ソファで眠る妻と、机には朝食のヨーグルトが。
「え、俺の朝飯、これだけ……?」