きっかけはひどい生理痛と生理不順
高校生のころから生理痛がひどく、痛み止めを飲まないと我慢できないほど。一度、うっかり痛み止めを飲むのを忘れてしまい、そのときはあまりの痛みで意識がもうろうとしたのを覚えています。生理周期も安定しておらず、「予定通りに生理がくる」という感覚がわかりませんでした。
その後、大学生のころに「低用量ピルは生理痛や生理不順に効果がある」と知り、婦人科を受診して低用量ピルを飲み始めました。私の場合は幸い副作用も軽く、低用量ピルを服用することで「生理中に痛み止めを飲まなくても過ごせること」「ぴったり予定通りに生理がくること」にとても感動したのを覚えています。
婦人科が身近な存在に
低用量ピル処方のために、定期的に婦人科を受診していた私。医師のすすめで子宮頸がん検査や、子宮や卵巣に異常がないかどうかのチェックも定期的におこなっていました。
そのおかげで、私は婦人科受診に対するハードルが下がり、小さな症状でも何かあれば気軽に婦人科を受診できるように。しかし、周りには「内診台も怖いし、婦人科に行くのは勇気がいる」と、不安な症状を抱えながらも我慢してしまう友だちが多かったのです。それに驚きつつも、婦人科を抵抗なく受診できるのはとても大切なことなんだと感じました。
一時期、足のむくみがひどかったときも、血栓リスクを考えてすぐに病院を受診しました。幸いなことに異常はなかったのですが、低用量ピルを飲んでいなかったらこのような体の異常に敏感になったり、「念のため」で受診したりすることもなかったかもしれません。
内服の一時中断で気づいたこと
10年以上という長い期間低用量ピルを服用していたので、いつしか低用量ピルを飲んでいる状態の体調が当たり前と感じるようになっていました。
あるとき、諸事情で低用量ピルの服用を一定期間だけ中断することに。すると、以前ほどではないものの、約10年ぶりの生理痛と、周期が安定せず生理がいつくるかわからない不安、さらには生理前に気持ちが落ち込む、なんとなくずっと体調が悪いなどといったPMS(月経前症候群)の症状も感じるようになりました。
そのときに「低用量ピルのおかげで、このような症状に悩まされずに過ごせていたのだな」と改めて気付きました。
低用量ピルを飲み始めたことによって、婦人科受診に対する抵抗がなくなったり、自分の体や体調の変化に敏感になったのは意外な変化でした。低用量ピルには副作用もありますが、デメリットや注意点を十分に理解したうえでうまく利用すれば、快適な生活をサポートしてくれるものだと感じます。
これからもうまく低用量ピルと付き合っていきたいと考えています。
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監修/助産師REIKO
著者/白石みやこ