ダイエットを開始! 体重は順調に落ちたけど…
私がダイエットを始めたのは、31歳のとき。当時154cm、55kgで、10年間ずっと変わらなかった体重が徐々に増え始め、ダイエットを決意しました。軽い食事制限と有酸素運動(夕食の炭水化物抜きと踏み台昇降)を始め、3カ月で約4kg体重が落ちたのですが、そこから停滞期に入ってしまいました。
停滞期に焦ってしまった私は、さらに極端な食事制限を開始。炭水化物は完全にカットし、週に1日は丸1日食事をまったくとらない日もありました。3カ月で-6kgと体重は順調に減りましたが、極端な食事制限を始めて2カ月になろうというころ、生理が2週間遅れていることに気付きました。
ずっと生理周期は安定していたので「まさか妊娠?」と思い、妊娠検査薬を試しましたが陰性。「ダイエットが原因かも……」と思い、あわてて食事制限を緩めましたが、それでも生理がこなくて……。意を決して婦人科を受診することにしたのです。
医師から言われた言葉に…
医師による問診や採血・内診の結果、「体重減少性無月経」との診断がつきました。無理な食事制限による体重減少で、ホルモンの働きが悪くなり生理が止まってしまったとのこと。
医師からは「体重を元に戻すのが一番の治療だが、体重が戻ってもホルモンの働きが戻らない人もいる。そうなるとあと30年ほどホルモン剤の内服が必要になりますね」と言われました。
「え、私が? そんなに痩せてないのに? ホルモンの働きが一生戻らなかったらどうしよう……」と衝撃を受けました。そこからホルモン剤を内服して生理を起こし、並行して体重を元に戻すという治療が始まりました。
生理がくるまでの長い道のり
完全にダイエットに夢中になっていた私にとって、体重を元に戻すというのは苦渋の決断でしたが、乳がん・子宮体がんのリスクの上昇などのホルモン剤の副作用が怖くて、少しずつですが食事をしっかりととるようになりました。
「何で体もつらかったのに、あんなに無理な食事制限をしたんだろう……」と後悔して泣いたこともあります。そして元の体重に戻ってから半年経ったころ、やっとホルモンの値が回復し、自然と生理がくるようになりました。現在も周期はやや不安定ですが、ホルモン剤を内服しなくても毎月生理がきています。
無理なダイエットで生理が止まるなんて、完全に他人事だと思っていました。「体重減少性無月経」は初めて聞く病名でしたが、「体重を元に戻しても体の機能は元に戻らない可能性がある」と聞き、焦りました。体重を戻したものの、自然に生理がくるまでにかかったのは半年。今回のことで、大切にしなくてはいけないのは、見た目だけでなく、まずは健康であることと実感しました。
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監修/助産師REIKO
著者/吉川みきな