柔術教室でいつも闘争心むき出しのママ友
5歳の娘は柔術教室のキッズコースに通っています。同じ年くらいの楽しいお友だちと、やさしくも厳しくもある素敵な先生に恵まれ、とてもうれしそうに通えています。そんな柔術教室のキッズコースですが、唯一気になるのが闘争心むき出しのママ友です。
そのママ友の子どもはとても穏やかな性格で特に問題はないのですが、ママ友はとにかく負けず嫌い。子どもへの指導も厳しく、時には先生がいるのにも関わらず道場に入って子どもに指導することもあるほどでした。
「男の子は女の子に負けちゃダメ」
ママ友が単に負けず嫌いなだけであれば、適度な距離をおけばすむ話なので大した問題ではありません。問題はジェンダーや人種に関わるデリケートな発言を、道場中に響く大きな声ですることです。例えば自分の子どもが女の子と対戦したときは「男の子なんだから女の子に負けちゃダメ!」と発言。ジェンダーフリー活動が活発なブラジルにあって、ジェンダーを押し付けるような言動に一瞬道場の雰囲気が悪くなることもありました。
また人種差別的なところもあり、これは言ってはいけないという自覚があるのでしょうか? 他のママたちに聞こえないように、こっそりと私に「黒人の子だからもともと筋肉が強いのよ」と言ってくるなど、どんどんモヤモヤが積み重なっていったのです。
勇気を出して意見を伝えると…
モヤモヤに耐えられなくなった私は、問題のママ友に「男の子だから、女の子だからじゃなくって、一生懸命頑張れてたらいいよね」と言ってみました。「男の子だから」こうでなくてはいけないと、決めつけるのはなにか違うのではないかと、私自身思っていたからです。
ですが彼女からの返答は「小さいころから男の子のほうが体が大きくて力も強いんだから勝たなきゃダメでしょ」というもの。この返答で私は「きっとこのママ友の意見は変わらないだろうな」と感じました。そのため、娘を「男の子だから~、女の子だから~」というジェンダー差別むき出しの意見から守るために柔術のクラスを変更することを決意したのです。
結局別のクラスに移動することに
柔術のクラスが変わるということで、仲の良いお友だちと娘が離れ離れになってしまうことだけが私の気がかりでした。
ところが、みんなジェンダー差別発言をするママ友から離れたかったのか、結局ほとんどの子どもが別の曜日のクラスに移っていきました。結果として仲の良いお友だちと離れることなくまた一緒に柔術を習えることになりました。
他人の意見はなかなか変えられるものではないと思います。そしてその意見が自分や自分の娘に有害であるとき、無理に相手を変えるのではなく、臨機応変に対応していくのが一番だと感じています。これからもこういった場面に出合うことがあると思いますが、柔軟に自分や娘にとって最善の方法をとっていきたいです。
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著者:レイトン 愛加
5歳の娘を育児中。現在はブラジルに移住しており、海外での子育てと仕事の両立に奮闘中。大学卒業後、ずっと経理の仕事をしており、ブラジルで独立して事務所を構えることが直近の目標。いつか子どもと世界旅行をするという野望も!