妊娠32週で緊急入院して出産
娘を妊娠中、妊婦健診でも特に問題なく過ごしていました。しかし妊娠32週で突然切迫早産と診断され緊急入院し、翌日に出産。出生体重が2,047gで、低出生体重児だった娘は、生まれてすぐ血液検査、心臓や頭部、腹部の超音波検査といったさまざまな検査をしました。
幸い出生後すぐの検査では特に異常はなくひと安心。しかし、検査後にNICU(新生児集中治療室)に入院となって対面した娘は、点滴の管やミルクを飲むために口から通す管が付いていて、痛々しく見えました。そして何より細い手足、小さい体を見て、「もう少しおなかの中で大きく育ってから産んであげたかった」という気持ちになりました。
特につらかった眼科の検査
娘はさまざまな検査を受けましたが、特につらかったのが眼科の検査です。早産で生まれた赤ちゃんは未熟児網膜症になる可能性が高いため検査があります。眼底に光を当てて状態を観察する検査で、赤ちゃんは自分で目を開いていることができないため、器具を使用するのです。
検査中、赤ちゃんが嫌がり泣いてしまうとのことで、私は病室から退室し直接様子を見ることができません。しかし廊下にいても娘の弱々しい泣き声が聞こえてきて、終わって対面すると目の周りには器具の跡がくっきり。
検査は網膜がしっかり発達したと確認されるまで引き続きおこなわれ、結局娘は入院中に2回、退院してからも2回受けました。目を無理やり開けられておこなう検査は痛くて怖いだろうなと思い、泣き疲れてぐったりしている娘を抱くと、なんとも言えない悲しい気持ちに。
毎月打つシナジス注射
早産児がRSウイルスに感染すると重症化してしまうことが多いそうです。感染重症化を防ぐため、4月生まれの娘はRSウィルスの流行期である3月まで、シナジス注射を月1回受けることになりました。
生まれてすぐは通常の予防接種の回数も多いですが、加えて毎月シナジス注射を打っています。娘のために必要ですが、注射後は毎回泣いてしまうのでかわいそうに感じました。
血液検査のための採血がうまくいかず…
発達が月齢に沿っているかを診てもらうため、退院後も出産した大学病院に定期的に通っています。体の大きさや手指や足の動きだけでなく、体内の検査も必要なため血液検査をおこなう日もあります。採血時は立ち会えないので廊下で待機していますが、処置室からは娘の泣き声が。
娘は血管が細く、肘からでは血が取れないことがほとんどです。そうなると次は左の手の甲、それでも採血できないと今度は右のかかとから血を取ります。私のもとに帰ってきた娘は、体のあちこちに止血のテープが。何度も針を刺されて痛い思いをさせて、泣き続ける娘に思わず「ごめんね」と声をかけてしまいました。
正期産の時期に出産していれば痛くて怖い思いをさせずに済んだのにと思うこともあります。しかし検査や注射は今の娘にとって必要。そう気持ちを切り替えています。生後8カ月になる娘は出産予定日から数える修正月齢でなく、誕生日を起点とした通常の月齢でも体重が成長曲線の上の方までに成長しました。今、元気に育っていることに感謝しながら、子育てを楽しんでいます。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
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監修/助産師REIKO
著者:森まり子
1歳3カ月差の兄妹ママで、長女は妊娠32週で生まれた低出生体重児。本業は育休中で、現在は子育てをしながらライターとして子育て・共働きに関する体験談や、ママ向けの記事を中心に執筆している。