現在妊娠・出産・子育てをする多くのママたちが直面している「孤育て(孤独な子育て)」。ベビーカレンダーでは、新型コロナウイルス流行により人と関わることができず、各家庭だけで子どもと向き合う子育てを強いられ、閉塞感や孤独感を抱えながら子育てをしている、今の子育ての実態を特集でご紹介します。
知り合いのいない中での孤育て
私が住んでいる場所は、夫婦ともにお互いの実家から距離があり、頼るのが少し難しいところです。就職してから引っ越して暮らしている場所なので、あまり気軽に連絡できる友達もいません。
初めてのお産は、私の実家での里帰り出産にしたのですが、産後1カ月で自宅に戻りました。平日は夫は仕事で朝から晩までいないので、まだ生後1カ月で寝ているだけの娘との、2人だけで過ごす日常が始まりました。保育士とはいえ、初めてのわが子。1人でなにかと不安だったのを覚えています。
ひたすら散歩する日々にモヤモヤ
娘はベビーカーに乗るとよく寝てくれるタイプの赤ちゃんだったので、平日は朝の家事が終わると、ベビーカーに乗せて毎日のように散歩に行っていました。スーパーで買い物をしたり、用もないのに100均をうろうろしたりして、過ごす日々。昼頃に家に帰ってから、まだおしゃべりもできない娘と過ごす時間は、とても長く感じていました。
もちろん娘はとてもかわいいし、いっしょに過ごす時間は幸せでした。でも日中で大人と話す時間はスーパーのレジぐらい、という日々が続き、なんとも言えないモヤモヤした気持ちが続いていたのも事実なのです。
地域の交流会に参加してみると…
モヤモヤした気持ちで過ごしていたのですが、娘が生後3カ月になる頃に、地域で同い年の子どもと親が集まる交流会があると知り、参加してみることにしました。そこでは、娘のこと、家のこと、いろいろとみんなで話すことができ、私の気持ちも少しすっきりしたのです。
その場で数名の方と連絡先を交換し、みんなで定期的にごはん会をしたり、児童センターに遊びに行ったりするようになり、友達と呼べる人たちが増えていきました。お互いの家にも遊びに行くほどの仲になった人もいて、とても良い機会に巡り会えたなと思っています。
知り合いがいない中での孤育ては、初めはとても不安で仕方なかったです。しかし、交流会に参加してみて、一気に世界が開けて孤独ではなくなった気がしています。本当は参加するのも不安で、みんなと話せるかな、大丈夫かなと思っていましたが、思い切って参加してみるとみんなフレンドリーに受け入れてくれて、本当に参加してよかったなと思っています。
著者:北川なつみ
5歳、3歳、1歳の3姉妹の子育て真っ最中のママ。保育士として約10年認可保育園に勤務し、現在は育休中。子どもたちと毎日たくさん笑って過ごしたいと、日々子育てに奮闘中。