このままだと、私の心が先につぶれてしまう
娘をこども園にお迎えに行って、食事やお風呂を済ませて寝かしつけるまで、毎日すべて私ひとりでおこなっていました。私が目を離すと、娘はすぐに泣き出してしまうため、チラチラと娘の様子を見ながら急いで晩ごはんを作り、とにかくまずは娘に食べさせる。先に娘をお風呂に入れて歯を磨き、絵本を読み聞かせます。寝かしつけが終わったあとに待っているのは、山積みの家事……。一瞬も心が休まらず、常に時間に追われ、どんどん私の心が疲弊していくのがわかりました。
転職後、ドキドキの昼休み
新しい会社で働き始めて1週間ほど過ぎた日の昼休みのこと。昼食をとるために部屋を移動すると、そこには初めて会う女性がいました。ドキドキしながら話かけてみると、大学生になるお子様がいると教えてくださり、「子どもが小さいときにたくさん助けてもらったから、今度は私が頑張って働いているママのことを応援したいと思っている」と言われました。その言葉に私は、「ひとりじゃなかったんだ」と、ただただ泣きたい気持ちになったのです。
先輩ママのアドバイスは超有益だった!
さっそく、忙しすぎて毎日の食事の用意に困っていた私は、「何か簡単なレシピを知りませんか」と聞いてみました。すると、「レシピというわけではないのだけれど、圧力鍋調理が絶対おすすめ。時短にもなるし、素材の味が生きておいしくできるよ」とアドバイスが。
圧力鍋は、結婚祝いにもらったものの、ほとんど使っていませんでした。そこで、この言葉をきっかけに圧力鍋で煮物を作ってみたところ、圧力がかかると火を止められることに気が付きました。火を止めている間は鍋から離れることができるので、その間にほかの家事ができるように。
大人と話をするだけで、家事や育児のヒントが得られるだけでなく、こんなにも気分が晴れやかになるんだと気がついた私は、自分から積極的に会社の人に話しかけるようになりました。誰かと話をすることで、ひとりで悩んでいたことが、どんどん解決していったからです。待っていても何も変わらない、とにかく自分から動けばいいんだと思った体験でした。
作画/Michika
著者:西垣かおり
7歳女児のママ。元転勤族の妻で、子どもは1人だが、3度の保活経験あり。縁もゆかりもない街で戸惑いながらも、初めての子育てを楽しんだエピソード中心に執筆中。