孤育て故にママ友が欲しかった
夫は仕事で忙しく、私は平日のみならず休日までワンオペ育児状態でした。知り合いが誰もいない土地で、誰にも頼れないまま、慣れない育児をしていた私は、ママ友が欲しいなと思うようになりました。ママ友がいたら育児の悩みを相談したり、一緒に子どもを遊ばせたりできる! そんな風になったらきっと楽しいだろうなと思い始めたのです。そこで私は長男を連れて積極的に児童館に遊びに行くようになりました。
子育てサークルに入るべき?
長男が生後6カ月を過ぎたころから、私は週の半分ぐらい、近所の児童館へ遊びに行くようになりました。ある程度通っていると顔見知りのママもできました。しかし、人見知りな性格もあってか、親しいママ友はなかなかできませんでした。
そんなとき、児童館で新しく作られる子育てサークルの会員募集が始まりました。「このサークルに入れば仲良しのママ友ができるかも!」と、子育てサークルへの参加に興味津々な私。ただその反面、なぜか心の奥がモヤッとしたのです。
心のモヤッの正体は…
その「心のモヤッ」の正体は、「なんだかちょっと面倒くさいな」という私の本音でした。これまで何度も児童館へ足を運んだものの、顔見知りになったママはいても、親しいママ友は作れていない私。私は性格上、「何を話そう?」と気疲れしたり、「変なこと言わないように」と遠慮したりしてしまいます。「同い年の子どもを持つママ」という共通点しか知らないため、踏み込んだ会話がしづらいというのもあります。そしてどこかで、ママ友作りが面倒になって疲れてきた自分がいました。頑張っても疲れてしまうだけだし、親しい関係が築けないなら、ひとりでいいかな?と、心の奥で思ったのです。
その考えに至ってからは、無理にママ友を作ろうと思わなくなりました。考え方を少し変えただけですが、それからは、長男と一緒に過ごせたらそれで十分! 子どもと遊ぶだけでも楽しい! そんな風に思えるように。そして、そのころから私の気持ちがパァっと明るくなったような気がします。今ではなぜあんなにもママ友が欲しかったのか自分でもよくわかりません。「ひとりも気楽でいいよ!」と当時の自分に教えてあげたいです。
イラストレーター/ライコミ
監修/助産師 松田玲子
著者:小山田ちよえ
2男1女の母、アラフォー主婦。夫の仕事が忙しく平日はワンオペ育児に奮闘中。チョコレートとパンが大好き。復職に向けて資格取得を目指している。