空のナプキンポーチ
私が高校2年生のときのこと。その日生理2日目だった私は、お昼休みにナプキンポーチを持って、ひとりでトイレに向かいました。トイレの個室に入った私はすぐに使用済みナプキンをゴミ箱に捨て、ポーチから新しいナプキンを取り出そうとしました。
しかし、ナプキンポーチを開けてみると……中身はまさかの空っぽ! 使用済みのナプキンは捨ててしまったし、そのまま下着をつけるわけにもいかないしで、私はトイレの個室で途方に暮れてしまいました。
「ずっと出てこないね」
私がトイレの個室に入ってから5分ほどが経ったころ、個室の外から数人の生徒が「端の個室に入ってる子、ずっと出てこないよね。大丈夫かな?」と小さな声で話し始めたのが聞こえてきました。
事情を話して助けを求めようかと思ったのですが、話し声から3年生の先輩だとわかったため助けを求めにくく、先輩に生理だと伝えるのも恥ずかしかったため、私は黙ったまま個室にこもるしかありませんでした。
するとその生徒たちが私に向かって「大丈夫ですか? 先生呼びましょうか?」と声をかけてきました。
先生を呼ばれる
先輩たちに声をかけられた私は「大丈夫です! もう少ししたら出るので!」と口にしてしまいました。このときは、恥ずかしさからとにかく「早くトイレから出ていってほしい」という気持ちでいっぱいだったのです。
そんな私の反応に異変を感じたのか、先輩たちは「やっぱり先生呼んできたほうがよくない?」と言って、先生を呼びに行った様子。その後すぐ女性の先生が先輩たちと一緒にトイレまできて、先生から「どうしたの? 何かあった?」と声をかけられました。
事情を伝える
恥ずかしいと思いつつ、先生なら……と私は「すみません、替えのナプキンを忘れてしまって、どうしようかと悩んでいました」と正直に伝えることに。すると先生が「そうだったの! すぐに持ってきてあげるから、待っててね!」と言い、先輩たちにも「もう大丈夫だから教室に戻っていいよ。ありがとう」と伝えてくれたため、先輩たちもトイレから出て行きました。
その後すぐ先生がトイレに戻ってきて、ドアの上からナプキンを手渡してくれたので、ナプキンを交換でき、私はやっとトイレから出ることができました。
トイレから出た私は、ナプキンを持ってきてくれた先生にお礼を伝えて教室に戻りました。教室に戻って時計を見ると、トイレに行った時間からなんと30分も経過。恥ずかしさのあまり、声をかけてくれた先輩たちには助けを求められませんでしたが、先生を呼んでくれなかったらどうなっていたかわからないので、先輩たちには本当に感謝しています。
この日からナプキンを替えにトイレに行くときには、必ずナプキンポーチの中身を確認するようになりました。
著者/anyonnyon
作画/まっふ
監修/助産師 REIKO
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