布ナプキン用の応急処置セット
布ナプキン派の私は、外出時も布ナプキンを付けています。しかし、仮に経血モレなどがあったとしたら、外出先のトイレではナプキンをすぐに洗うことができません。そのため、使い捨てナプキン1個と「布ナプキン用応急処置セット」と呼んでいるものを持ち歩いていました。
「布ナプキン用応急処置セット」の中身は、チャック付きの密封袋と「セスキ炭酸ソーダ」の水溶液のスプレーボトル。「セスキ炭酸ソーダ」は血液の汚れを落とす効果があり、自宅で布ナプキンを洗うときはこれを溶かした水に一晩漬けてから洗っているのです。
万が一、外でモレてしまったときでも、布ナプキンにスプレーをかけて密封袋にしまい、自分は使い捨てナプキンを装着すればひとまず安心できます。今まで外出先で経血がモレたことはなかったものの、心のお守りとして、この応急処置セットをかばんに常備していました。
同僚が経血モレ! 椅子に血がべっとりと…
ある日、職場でデスクワークをしているとき、同僚の女性がトイレに行くため立ち上がりました。私がふと目を向けると、彼女のお尻部分が血まみれに! 出血の多い日に長時間座っていたことで、本人が気付かぬうちに経血がモレてしまったのです。その場には女性しかいなかったので、みんなで協力して事態に対処し、彼女は替えの下ばきジャージを借りることができて、衣服の問題はクリア。
ところが、椅子に経血がべっとりと付き、拭きとっただけでは取れなくなってしまっていたのです。彼女は「どうしよう……。上司に謝って弁償するしかないかな」と困っていました。
私は…ひらめいた!
そのとき、私は自分のかばんの中に、応急処置セットのスプレーボトルがあるのを思い出しました。「ちょっと待って! その汚れ落とせるかもしれない!」と、私はさっそくボトルを取り出しました。「セスキ炭酸ソーダ」は布ナプキンの経血汚れを落とすために使われているので、椅子の布についた経血も落とせるかもしれないと思ったのです。
私はスプレーを座面にかけてペーパータオルで馴染ませ、軽くポンポン叩きました。すると少しずつですが、経血が落ちていくのがわかりました。彼女と一緒に、根気強くポンポンと叩き続けました。
そして、15分くらいすると汚れが目立たないレベルにまで落ちたのです。その後、上司には「汚れたのですが、ほとんどきれいに落ちました」と報告しました。上司に確認してもらい、椅子は買い替えなくて良いと判断され、私たちは「大事にならなくてよかった」と安心しました。
自分用のお守りとして持ち歩いていたスプレーボトルだったのですが、たまたま椅子の布と相性がよく汚れを落とすことができました。この経験から、「念のため備えていてよかった! 人の役にも立ててうれしい!」と強く感じたので、これからもかばんの中には応急処置セットを入れておこうと思います。
著者/ココロナナコ
作画/まっふ
監修/助産師 REIKO
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