顔合わせで親交を深める両家
当時28歳の私は、職場の上司だった彼と2年のお付き合いを経て、結婚が決まりました。そして、2020年9月、沖縄にある私の実家で両家の顔合わせをおこなうことに。
このとき、極度の緊張しいである母の希望で結納はなし。コロナ禍でもあったので、双方の両親と私たちだけでの食事会となりました。当日は両家とも和やかに会話が進み、私も彼もホッと胸を撫でおろしたのですが……。
母と彼の間に溝が!
2020年の暮れ。一度は深まった両家の親交が、一気に崩れる出来事が起こったのです。
発端は、何気ない会話から、母に「彼の両親から結婚のお祝い金をいただいた」と報告したことでした。それを聞いた母は、「私たち、結納金を一切もらってないことが気になっていたの。別にもらっても、あなたたちにそのまま渡すつもりでいたけど、このまま何もないのかな」と言うのです! すぐ彼に電話してこのことを伝えたところ、
「え? 顔合わせと食事会だけがいいって言ったのは君の母親だろ?! 結納をしていないのに結納金を受け取りたいだなんて……非常識なことを言ってるぞ!」と、すげなく言い返されてしまって……。
両家から怒られる私
両家の板挟みとなった私はプチパニック! 混乱したまま、先ほどの彼の言葉をそのまま母に返してしまったのです。すると、今度は母と2人の姉が「そんな言葉がよく言えるな!」と憤り、彼からも「なんでそんなふうに伝えたんだ!」と怒りの言葉が……。
その後も私なりに間を取り持とうと、お互いの想いを伝えてみるものの、母は「いろんな方に聞いたけど、結納しなくても結納金はもらえると聞いた。あちらの両親が非常識だ!」と言い、彼には「そんな話、こっちでは通用しないよ? 恥ずかしい思いをする前に、きちんとした常識を君から伝えるべきだ」と言われて折り合いがつかず、話は平行線のまま。私の努力は水の泡となり、双方の溝を深くしただけでした。
それまで私の家族と彼はとても仲よくしてきたのに、この件があってから交流は一切なし。気づけば、2020年9月の両家顔合わせから、1年半の歳月が過ぎていました。結局、私の家族から結婚のお祝いはほぼなく、今年生まれたわが子へのお祝いもLINEでの一文のみ……。今でも考えると泣きそうになる、つらい出来事です。
育ってきた環境が違うのだから、考え方や価値観にも差異があると、身をもって思い知らされました。そして、両家の間に一度溝ができてしまうと、その溝を埋めることはとても難しいと実感。
「私がもっと常識を勉強していて、配慮のあるコミュニケーションをとれていたら」「顔合わせをする前にお祝い金や結納金の意思をそれとなく確認していれば」と、後悔するばかりです。
結婚後は両家の付き合いはどうしても避けられないので、これから長く続くお付き合いを円満にするためにも、初めの一歩は慎重に行動するべきだったと思っています。
文/たまぐすくさん
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