航海士の生活リズム
夫は日本国内の貨物輸送をおこなう内航船で働いています。夫の場合、朝方に働いていることが多く、夜は早く寝る生活をしているようです。
夫は2、3カ月海の上で働いたら約1カ月お休みがあり、自宅に帰ってきます。お休みの期間は職場へ出勤することはなく、1カ月丸々オフ。今は新型コロナウイルス感染症で難しいですが、休み中は海外国内問わず、旅行へも行きやすい職業だと思います。
乗船中は場所によっては電波が悪いところもありますが、基本はLINEや電話が使える夫。会うことはできませんが、コミュニケーションは取りやすいです。
会えないからこそ大事にしていること
航海中の夫とは、LINEでよく「帰ってきたら、〇〇を食べに行こう! 〇〇へ行こう!」など次のお休みのプランを話し合い、次に会えるときの楽しみを作っています。
一緒にいるとたまにぶつかることもありますが、そのたびに話し合いをして遺恨を残さないように心がけている私たち。会えないからこそ、連絡を取り合ったり、何かぶつかったことはしっかりと話し合ったりと、コミュニケーションは大事だと、お互いに思っているのです。
会うたびに新鮮な気持ちに
ひとりで過ごす時間が多いということに、もちろん寂しさも少しありますが、私はもともとひとり暮らし期間も長かったので、同時にこの生活への気楽さもあるというのが正直なところ。ただ、航海士の方と結婚した方の中には、会えない寂しさから浮気してしまったり、待っていることが我慢できずに離婚してしまう家庭もあると聞きます。
私としては夫が不在の間は家事も手抜きできますし、自分の自由時間が増え、私はこの生活が合っているなと感じます。会えないからこそ、ひとりの楽しみを見つけることも大事だと思っていて、私は趣味サークルに参加したり、ヨガ、独りで出歩いたりと自分の時間を楽しむことも意識しています。
そして、そのぶん、お休みで久々に帰ってきた夫に会えるときやはりうれしい! おいしい料理を振る舞ってあげようと気合いも入ります。
留守の多い航海士との結婚生活に「大変だね」と言われることもありますが、「亭主元気で留守がいい!」という流行語があったように、お互いに精神的に自立していれば、いい夫婦関係が作れるのではないかと感じています。
毎度、会うたびに付き合いたてのような新鮮さを感じることができるのも個人的にはとてもうれしいこと。離れていてもお互いを思いやって生活していくことで、結婚生活を維持していくことができています。
著者/木曽路まる
イラスト/sawawa
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