ある日、大事にとっておこうと机に置いておいた娘の肌着を夫が捨ててしまい、ショックで涙した妻。
ケンカを回避しようと娘を連れて一旦家を出て戻ると、その間に夫は友達とでかけてしまっていた。夫の信じられない行動に呆れていると、今度は母親から電話が。
彼女が今どんな状況かも知らずに、「甘えるな」と娘を追い詰める言葉をかける母親。
夫が信じられないものを買って来た……!
母の言葉を遮り電話を切った雪穂。
「私が求めすぎなの?」
甘えすぎ、人を頼りすぎ……実母から否定されながら育ってきた雪穂はまた、「自分が悪いのかもしれない」と思ってしまっていた。
その後友達と遊びに行き、ばつが悪そうに帰って来た夫は、娘のお世話をしはじめた。夫に謝ると、
「いいよ、お互いさまってことで! それで、今朝捨てちゃった代わりに買って来た!」
渡してきたのは、なんと新生児用の新品の肌着。
「これで一件落着だね!」
笑顔でスッキリした様子の夫。違う……、そうじゃないんだよ……。捨てられた大切な思い出は返ってこないし、思い出のない新品の肌着なんて、なんの意味もない。
妻が悲しんでいる理由がまったくわかっていない夫に、愕然とした妻。夫へのモヤモヤはさらに積み重なっていく。