痛がり涙を流すのはかわいいほう
19歳のとき、1歳下の彼と付き合い始めたころは、生理の痛みがあっても我慢し、何か思うことがあっても飲み込んでいました。
しかし、きっかけはハッキリと覚えていませんが、付き合い始めて何度目かの生理から、私は彼の前で生理の痛みが我慢できず、情緒不安定で泣いてしまうことが多くなったのです。
おなかが痛ければ「おなかが痛い。なでて」と甘えるようになり、ささいなことで泣き出す私。もちろん、彼以外の誰かがいるときはこんな状態にはなりません。彼しかいないときだけ、痛みが我慢できず、感情がぐちゃぐちゃになって涙が止まらなくなり、いつもと違う私になるのです。
精神的に不安定になる私
「痛みが我慢できない」「泣いてしまう」というのはまだかわいいほう。さらに年月が経つと、生理中に限って私は自分でも信じられないくらい、精神が不安定になるようになりました。
もともと生理のときはネガティブになりやすかったのですが、それに拍車がかかり、ついに「私なんて……」と思いながら、刃物を取り出すように……。ひとりのときや友だち・家族といるときはそんなことしないのですが、彼がいるときだけ、感情のコントロールが効かなくなるのです。
生理が終わったあとは「なぜ自分があんなことしたのか」「どうして彼がいるときだけああなってしまうのか」がまったく思い出せません。
4年以上支えてくれている彼
それからというもの、何度生理を迎えても、彼といる限り泣いてしまうし、刃物を取り出してしまいます。実際に自分を傷つけることはしないのですが、そのたびに彼は私から刃物を取り上げ、やさしく包み込んでくれます。
時には彼も泣いてしまい、「彼女をこんなふうにさせた俺が悪い」と自分を責めてしまうこともあり、私自身もとても罪悪感を感じています。彼のせいではなく、生理で情緒不安定になっていることが原因だとは思うのですが、私もハッキリとした理由はわかりませんでした。
病院を受診し相談すれば緩和されるとは思いつつ、当時の私は病院の受診をまったく考えていませんでした。自分で深刻なことと捉えていなかったの、と客観的に私を見ていた彼が病院をすすめなかったからです。
彼にとって私は3人目の彼女ですが、以前の彼女との交際歴は1カ月もなく、彼の家族も生理が軽いタイプなので「生理が重い人はみんなこんなふうになるんだ」と思っていたそうです。
現在はディナゲスト錠を服用しており、生理がかなり軽くなったため、彼の前で感情のコントロールが効かなくなることはありません。
受診をしたのは彼と付き合ってから3、4年経ったころです。妹が生理痛緩和の目的でピルを服用しており「お姉ちゃんも生理が重いなら、1回病院に行ったほうがいい」と言われ受診することにしました。私は検査の結果「血栓ができやすいタイプ」と言われ、ディナゲスト錠を飲むことにしました。
彼とは付き合って今年で5年になりますが、ここ2年間は遠距離恋愛。3年間直接生理の私を支え、2年間遠くから支えてくれた彼には感謝してもしきれません。彼とは今後も支え合い仲良くしていきたいと思います。
著者/佐藤里桜
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