園児が徒歩通園できるように、住宅街などの便利な場所にある園が多いので、園庭や園舎も狭いところが多いですね。子どもたちは狭くても、その豊かな世界観で充分に能力を発揮して楽しんでいるようです。では、二大行事は園で行っていますか?他所で行っていますか?
運動会や発表会は、どこで行う?
幼稚園には家族や親子で参加できる行事がたくさんあります。その中でも、二大行事は何と言っても運動会と発表会。
大きな舞台で発表会を行う経験をさせたい、広く伸び伸びと運動会を開催したいなどなど、園それぞれの考え方もあるかと思います。
園の理念や空間的な制約などで、近年は、近隣の小中学校のグラウンドを借りる、大きな公園での運動会や公共ホールを借り切って行う発表会も増えているようです。
特別感と本物感を体験!
園側は、本番を他の場所で行うことで、園児たちに「特別感」と「本物感」を体験させて、さらなる成長に繋げたい、という願いを込めているようです。
しかし、他所で行う運動会の場合、悪天候でも延期しにくいこと、練習のために何度か通う大変さや練習日が合わずにぶっつけ本番、という難点があると聞きます。
大きなホールでの発表会では、いつもと違う空間による緊張感から、練習の成果を十分に発揮できない子が多いともいわれているようです。
いつもの場所で思いっきり!
筆者の息子たちが通った園は、「慣れ親しみ、練習を重ねた園で、思いっきり力を発揮してほしい」との考えから、発表会も運動会も園で行います。
発表会の客席となる園舎のホールは、鑑賞の大人たちでいつもぎゅうぎゅう詰めですが、いつもの園舎が特別な園となるドキドキ感を、大人も園児も楽しめます。運動会を行うのは駐車場。ご近所の方々も練習を覘いて声援を送ったり、卒園児がふらりと遊びに来て競技に参加することもできるのです。
未就園児教室で、「運動会を園で行うのでぜひ!」と誘われました。卒園後は、思い出の場所で「パン食い競争」に励みます。いつも開かれた場作りと「子ども目線」の園と出会え、家族みんなで幸せでした。(TEXT:安田梨玖)