料理が趣味の人を見つけるから大丈夫!
私の母はとても料理上手で、毎日おいしいごはんを作ってくれていました。私もたまにお手伝いはするものの、料理は基本的に母の担当。
社会人になると、母からは何度も「お嫁に行くときに備えて、そろそろ料理の勉強でもしたら?」と言われましたが、「結婚の予定もないし、料理ができる人を見つけるから大丈夫!」と適当に受け流していた私。
そんな私に「いざ結婚して困っても知らないからね」と母も呆れていました。
料理上手な人と結婚
その後、お付き合いを始めた彼は、なんと趣味が料理を作ることという、まさに私にとって理想の人!
手料理で人をもてなすのが好きで、いつも私がおいしそうに食べているのを彼はうれしそうに眺めていました。
それまで料理は母に甘えっぱなしだった私。お付き合いが始まってからは、彼にも甘えることとなり、お付き合い期間中に彼に手料理をふるまうことはなかったのです。
しかし、結婚し専業主婦になったことを機に、料理は私の担当に。
「どうしよう……」と不安でいっぱいだったことを覚えています。そして、私が初めて夫のために料理を作ったのは、体調不良で夫が寝込んだ日のことでした。火事にならないかヒヤヒヤしながらガスコンロに火をつけ、おそるおそる作ったのは「素うどん」。
料理上手な夫に出すのは恥ずかしかったものの、夫は何も言わずに完食してくれました。
市販のスープを使い、具も入れなかったので失敗なんてほとんどしないはずなのですが、「料理ができないなんて、何だか情けないな」とそのときに初めて思ったのです。
絶対に完食してくれる夫
それからは、レシピ本を片手に料理を作る日々。「だし汁ってどう作るの?」「水1カップって何ml?」など、初歩的なことから夫や両家の母たちに教えてもらいながら、ひとつずつ学んでいきました。
何度も失敗をしましたが、どんなに失敗しても、出したものは絶対に完食してくれる夫。そのたびに、彼の気遣いに救われました。失敗しても責めることなく、「頑張ったね。でも、こうしたらよかったかもね」とアドバイスと労いの言葉をかけ続けてくれたのです。
そのおかげで、失敗を繰り返しながらも徐々に料理を作ることに慣れていきました。
そんな夫のやさしさに応えたくて、毎日地道に料理を作り続けて早5年。相変わらず火をつけるときは緊張し、手際は悪いですが、少しずつ料理のレパートリーも増えてきました。夫が休みの日に手料理をふるまってくれると、「やっぱり夫の料理を食べるほうが好きだな」と思うことも。ですが、いつか娘が大きくなって、おふくろの味として恋しがってくれるよう、これからも料理作りを頑張りたいと思います。
著者/西山百々
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