※コロナ禍前のお話です。
結婚式を挙げなかった理由
私たちが結婚式を挙げなかった理由はいくつかあります。私が妊娠中だったこと、義実家が立て込んでいたこと、私が出張で遠方に出ていたことです。
特に、出張での仕事をこなしながら母親になる準備をするのはとにかく大変で、毎日バタバタでした。入籍後は、結婚式を挙げる時間的な余裕などありませんでした。
とはいえ、せっかく入籍したのだから夫婦で何か記念に残ることをしよう、という話になり、夫婦でホテルに一泊することにしたのです。
ホテルに行くと夫が…
話が決まり、出張先から一時的に自宅に戻って、急いでホテルの部屋を予約しました。妊娠中だったため、選んだのは近場のホテル。写真を見たらとてもきれいなところで、料理もおいしいと評判だったので、当日がとても楽しみでした。
当日は夕方に夫と待ち合わせをして、ホテルに向かいました。チェックインして部屋に入ると、疲れているのか夫はすぐにベッドに横になり、そのまま眠ってしまいました。夕食の時間になったので夫を起こすと、少し体調が悪いとのこと。夕食は食べられると言うので、二人でレストランに向かいました。
食事を終え、部屋に戻ると夫はまたもやベッドへ。どうやら体調がすぐれないようで、そのままそっとしておくことに。しばらくすると夫に「飲み物がほしい」と言われ、「実は熱があるんだ」と打ち明けられました。
実際、夫の額を触ってみると熱くなっていました。私は急いでホテルの外のコンビニへ行き、栄養ドリンクやスポーツドリンクなどを購入。幸運にも、私のポーチにはいつも持ち歩いている頭痛薬があったので、夫に飲ませました。
何とか終えた一泊旅行
薬を飲ませたあとは、しばらく様子を見ることにしました。翌日も熱があるようなら、病院に連れていこうと思ったのです。
翌朝、夫の熱を測ると幸いにも微熱まで下がっていました。元気そうに身支度をする夫を見て、ホッとした私。ホテルを出たあとは近くを観光する予定でしたが、夫の体調を考えて帰宅することにしました。
結婚式やハネムーンをしない代わりに、ささやかな一泊旅行を計画した私たち。楽しみにしていましたが、夫の体調が悪く、看病をしているうちに終わってしまいました。
翌日には夫が元気になってよかったです。でも、ある意味忘れられない、ちょっぴり残念な夫婦の思い出となりました。
著者/中山真希
イラスト/sawawa
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