よく聞いていた「男の子ってどう?」
わが家の子どもは4歳の娘と1歳の息子。2人目は夫念願の男の子で、女の子も男の子も育てられることにわくわくしていました。そして息子の妊娠中は、男の子がいるママ友によく「やっぱり男の子って女の子と違いますか?」などと聞いていました。
「男の子だとやっぱりやんちゃだよ」「男の子って泣き声が大きいよね」など、いろいろな意見やアドバイスをもらい、「そういうものなのか~」と思いながら男の子育児に思いを馳せていました。
出産後、聞かれる側になって…
そして息子を出産後、生後半年くらいになってから今度は私が聞かれる側になりました。幼稚園の先生やママ友などに「やっぱりお姉ちゃんと違う?」「男の子だとおっぱいの吸い方が強いんじゃない?」「男の子だと力が強いでしょ」などなど。
何度も「お姉ちゃんとの違い」や「男の子だと」と言われるたびに、「うーん、まだそんなに感じないですね」と言いつつ、心の中にはひとつの違和感が芽生えました。「男の子だから、女の子だからというより、この子たちの個性なんだよな……」と考えるようになり、「男の子だと~……」と言われることが少し嫌になってしまいました。
自分が聞いてきたことを反省
同時に出産前に私が「男の子って女の子と違いますか?」とママ友に聞きまくっていたことを大後悔。答えてくれたママたちは、そこまで気にせずに私の質問に対応してくれた方もいるとは思いますが、中には私のように「男とか女とかじゃなくて、この子はこの子なのに」と思いながら、渋々話を合わせてくれた方もいたかもしれません。
日頃からわが子に対しては、「性別にとらわれず、この子の個性を育てていこう」と思っているわが家。それなのに、男女の枠にはめ込んで子どもを見ていたことが、とても恥ずかしくなりました。
もちろん子育てにおいて男女の違いというものはあると思いますし、息子もこれから大きくなるにつれて男の子らしさが出てくるかもしれません。けれど、その枠に当てはめた言い方が誰かを不快な気持ちにさせてしまうかもしれないと強く実感。この出来事でより一層、「子どもを男女の枠に無理に当てはめない」という考えを強く確認することができました。
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著者:山口花
田舎で1女1男を育てる母。コーチングの資格を子育てに生かしながら日々奮闘中。主に妊娠・出産・教育の記事を執筆している。