赤ちゃんは味覚形成の大事な時期と聞くけれど、赤ちゃんが大人よりも味に敏感だったなんて知っていましたか?実際、赤ちゃんはどんな風に味を感じているのでしょうか?今日は赤ちゃんと味覚についてお話しします。
舌にある味蕾(みらい)で味を認識
人間には舌に味蕾という味を感じるセンサーがあります。このセンサーは「甘み」「うまみ」「塩味」「酸味」「苦味」の5つを感じることができます。
赤ちゃんの味蕾は、ママのおなかの中にいるときに完成しているので、生まれたばかりの赤ちゃんでも味覚を区別することができます。
赤ちゃんがいちばんの美食家?
この味蕾、実は生後3カ月ごろの赤ちゃんがいちばんピークで、約1万個持っているといわれています。刺激物などで消耗していくため、成人男性では約7000個まで減っていき、歳を追うごとに数は減少していきます。
子どものころピーマンが苦くて食べられなかったのに、いつの間にか食べられるようになったり、歳をとるとビールがおいしく感じるのも、大人になって味がわかるようになったのではなく、味蕾が鈍感になっていっているからなんですね。
赤ちゃんの好きな味って?
赤ちゃんは「甘み」と「うまみ」が大好き。おっぱいやミルクが好きな理由がよくわかりますね。「酸味」や「苦味」は、腐ったものや毒性のあるものを認識できるように、本能的に拒否するようにできているそうです。
生後5カ月になると離乳食を始めるのは、この時期から味蕾が鈍感になっていくからということも関係しているようです。そのため、徐々におっぱいやミルク以外の違う味も受け入れられるようになっていきます。
味覚形成は3歳までが大事といわれています。離乳食時はもちろん、3歳までは薄味を心がけましょう。食事だけでなくおやつでも、チョコレートやケーキのようなお菓子をたくさんあげるのは控えてくださいね。(TEXT:サトウヨシコ)