どうしても授乳の時間がつらい…
私には、13歳、4歳、生後1カ月の子どもがいます。上の子たちのときからそうだったのですが、私は子どもに母乳をあげるたびに気持ちがずーんと沈んだり、悲しくなったり、切なくなったり、焦燥感や虚無感があったり、おなかが痛くなったりして、泣きながら授乳していたこともしょっちゅうでした。
ホルモンの関係でみんなそうなるものだと思っていたので、授乳の時間がくるのは憂うつでしたが、我慢して母乳を与えていました。ですが、先日母乳外来に行った際に、私のように母乳をあげるときに症状が出るものを「ディーマー(不快性射乳反射)」と言うことを知ったのです。
NICUの看護師さんでも知らないディーマーとは?
ディーマーとは、授乳が引き金になって起こる生理的な反射現象で、不快感や絶望感、切なさを感じたり気持ちが悪くなったりすることだそうです。私は今回3人目の育児中ですが、ディーマーという言葉は初めて知りましたし、3人目の子が入院していたNICUの看護師さんにも「初めて聞きました」と言われました。
一般的には90秒から数分で症状が落ち着くことが多く、子どもが生後3カ月になるころには症状が消失する方もいれば、授乳期間中ずっと続く方もいるそうです。
我慢しなくていいんだ!
母乳外来の助産師さんには「ディーマーがあったら授乳がつらいでしょう。上の子たちのときは、頑張ったんだね。無理しなくていいんだよ」と言われました。直接母乳を与えるたびに起きる不快な症状は、みんなが経験するものだと思っていたのですが、そうでないとわかり、「無理して我慢しなくていいんだ」と思えるように。
そこから直接母乳をあげることはやめました。私の場合、搾乳だと症状は出現しないので、今は搾乳器で搾った母乳と育児用ミルクを交互にあげています。手間はかかりますが、授乳の時間が苦痛ではなくなり、穏やかな気持ちで授乳することができています。
今まで、授乳のたびに起きる苦痛な症状を我慢しながら直接母乳をあげていました。しかし、今回ディーマーという言葉を初めて知り、直接母乳をあげることはやめ、搾乳と育児用ミルクの混合育児をしています。直接母乳をあげていたときには、授乳時間が近づくたびに憂うつで仕方なかったのですが、今は穏やかな気持ちで授乳時間を迎えられるようになりました。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
監修/助産師 REIKO
著者:吉川 みきな
14歳女の子と4歳男の子、0歳の年の差兄弟を育てている母。反抗期の娘とイヤイヤ期の息子の育児に日々奮闘中。上の子を出産後に大学に通い、看護師の資格を取得。現在は看護師としてパート勤務をしている。