みなさんは、妊娠がわかったとき、どのような感情を抱きましたか?私の場合、もうこれで育児は卒業だねーと思っていた矢先の、思いがけない妊娠でした。予定外の妊娠は初めてで、そのときはよろこびよりもどうしよう……という気持ちでいっぱいでした。
若いときとは違う、”怖い”という感情を抱いたといっても過言ではありませんでした。そんな私の思いがよろこびへと変わっていった経緯をお話しようと思います。
3人の育児を経験した私だからこそ
これまで私は3人の育児をしてきました。いちばん下の子ももうすでに中学生です。また振り出しに戻るのか……と、気が遠くなりそうでした。
私自身も若いときとは違います。体力に自信がある方ではありません。子育てがどれくらいパワーを要するものなのかも痛いほどわかっています。妊娠がわかってからもしばらくは誰にも報告しませんでした。
ベビーザらスへ行ってみた
実は私はこの妊娠の前に流産をしています。そのときの喪失感と苦しみは口では言い表せないほどでした。
もしかしたらあの子が戻ってきたのかもしれない……。自然とベビーザらスの前で足が止まり、お店の中へ入って行きました。小さな肌着、小さな靴……。またこんな可愛いものを見ることになるなんて思いもしませんでした。
気持ちの変化、そして決意
ベビーザらスの中で、じんわりと妊娠のよろこびが込み上げてきました。またやってみるか……。なにか理由があって私のところに来てくれたはず。まだ怖い気持ちは拭えませんでしたが、半分はよろこびへと変わっていました。
そしてお店を出るころには、この子をしっかり迎える覚悟ができていました。帰宅して上の子どもたちに恐る恐る妊娠のことを伝えると、すごくよろこんでくれたのです。私はひとりじゃない、子どもたちの支えもあるんだ!と思うことができました。
そう思うと俄然勇気が湧いてきて、上の子どもたちと一緒に赤ちゃんを取り囲み、楽しく過ごしている未来予想図が頭に浮かびました。こんな感じで私の気持ちは変化していき、今ではあのときの自分に怖くないよ!と教えてあげたくなります。(TEXT:荒津綾子)