妊娠33週で、突然陣痛が来て、出産した私。我が子はNICUに入院することになりました。NICUには早く生まれた赤ちゃんや様々な理由で過ごすことになった赤ちゃんが沢山いました。今回は、NICUで過ごした1カ月間についてお話ししたいと思います。
出産を終えて
通常の分娩で出産を終えた私は車椅子に乗り我が子のいるNICUへ行きました。そこには帽子をかぶって鼻には人工呼吸器、右足には点滴が数種類、口には管がついた我が子がいました。
小さな体で呼吸をしているのを見て、とにかくホッとしたのを覚えています。保育器の中は暖かく、肌触りの良い囲いの中で過ごす我が子を見ていると不安な気持ちもありましたが穏やかな気持ちにもなりました。
すぐに医師からの説明で感染症の疑いについての話を聞きました。不安な気持ちもありましたが何があっても受け入れようと心に決めていました。
NICUで過ごした最初の2週間
一日一日をただ一生懸命生き、ここから無事に生還してほしいという気持ちでいっぱいでした。「母乳はその子にとって最高の点滴」と聞いたので、限られた面会時間に毎日母乳を届けに行きました。
NICUのスタッフの方が交換ノートに我が子の成長を毎日書いてくれていたのでとても安心でした。初めて抱っこしたのは入院してから2週間あたり。小さくて小さくて壊れてしまいそうでしたが本当にうれしかったのを覚えています。
退院に向けて
徐々にミルクの量が3ccから6cc、少しずつ上がっていきました。人工呼吸器も取れ、点滴も外れるようになりました。ずっと保育器の中では裸だったのが洋服をきて保育器から出られるようになりました。
それからは、母乳を直接あげたり、おむつも替えることができるようになりました。そして、いよいよ退院に向けて目の検査、MRIも終わり、予定日の2週間前に退院することができました。
抱っこしたい時に抱っこし、おっぱいを直接あげられることがこんなに幸せなことだとNICUでの1カ月がなければ気づくことはできなかったかもしれません。元気でいてくれてありがとうと我が子に伝えたいです。(TEXT:渡瀬文葉)
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。