口角が下がる病気というのがあるそうです。どういった病気なのでしょうか?
成長するにつれて治癒する病気なのでしょうか?
Q. あくびや向きを変えるときに下唇が下がります
もうすぐ2ヶ月になる娘は、生後2週目に入る頃から、左右に向きを変えるとき、向く方向に下唇が下がるようになりました。首がすわっていないので、向きたい方向の下唇に力が入り、下がるのかと思うこともあります。しかし、あくびをするときなどにも、ときどき左右の下唇が下がります。
出産した病院に行き、超音波検査などで脳の様子を調べていただきましたが、問題はありませんでした。成長とともに治るのか心配しています。出産は帝王切開でした。
A. 特に心配はいらないでしょう
口角が下がる病気に、「口角下制筋欠損症」があります。口角を下に引く作用をする「口角下制筋」が生まれつき欠損していたり、低形成になっている状態です。
たとえば、右の口角下制筋欠損症であれば、泣いたときなど口を大きく開けるときに、右の口角が下がらず、正常な左の口角が下がります。
しかし、成長とともに口周囲の他の筋肉が代償していくため、目立たなくなります。したがって、特別な治療は行わず、経過観察になります。
ご質問の赤ちゃんが、向きを変えるときに力を入れる方向の下唇が下がるのは、この口角下制筋が作用していると考えられますし、あくびのときに左右の下唇が下がるのも、あくびで大口を開けるために、両側の口角下制筋がしっかりと作用していると考えられますので、心配はいらないでしょう。(回答/三石知左子先生)
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