交際は順調! 入院中も毎日電話
私が24歳のとき、街コンで出会った2歳年下の彼。出身地や趣味まで共通点がまったくと言っていいほどない私たちでしたが絶妙にウマが合い、交際2カ月ほど経つと自然と結婚の話が出るようになりました。
しかし交際から1年が過ぎたころ、私に消化器系の病気が見つかりました。私は休職して地元に戻り、しばらく入院することに。入院中は治療のため1カ月以上も絶食をすることになり、とてもつらかったのですが、仕事で忙しい中、彼は毎日ビデオ電話をつないでくれました。他愛もない話で笑わせてくれる彼からの電話が、入院生活一番の楽しみでした。
「健康な人と結婚して」と別れを告げた
自分の病気について最初は理解が不十分だったのですが、治療を進めていくうちにこの病気に完治はなく、一生厳しい食事制限や体調不良が伴うということがわかってきました。
食べることが大好きな彼と私は、これまで名物の食べ物を目当てに旅行に行ったり話題の飲食店を巡ったりと、食べ物目的のデートをたくさん楽しんできました。そんな彼なので「結婚するなら一緒においしいものを食べられる健康な人のほうがいい」と考えた私。
言葉で言い表せないほど悲しかったのですが、彼に電話で別れを告げました。しかし彼は「食べられるかなんて関係ない! 寂しいからもうそんなこと言わないでよ!」と私の言葉を一蹴。そのときの彼の言葉がどんなにうれしく心強かったか、今でもはっきりと覚えています。
プロポーズは突然に!
入院から2カ月ほどすると体調は落ち着き、ついに退院することになりました。退院から数日後、飛行機に乗って私の地元に会いに来てくれた彼。待ちに待った再会はそれはそれは幸せでした。私の体調が万全ではなかったので、観光はせず旅館をとって、2人ゆっくりと過ごすことに。
そんなとき彼がふいに「きみに会えない生活は物足りなかった。結婚しよう」とプロポーズしてくれたのです! 私もまったく同じ気持ちで彼のいない人生は考えられなかったので、すぐに「はい、よろしくお願いします!」と返事をしたのでした。
病気になって一番つらいときに支えてくれた今の夫である彼。そのやさしさに惚れ直し、一生彼と一緒にいたいなと改めて思うようになりました。一時は「病気だから彼を幸せにできない」と落ち込み別れまで告げた私ですが、今は「食事制限や体調不良で迷惑はかけるけれど、ほかの部分で夫を精いっぱい幸せにしよう」とポジティブに考え、楽しい夫婦生活を送っています。
著者/榎本まいこ
イラスト/おみき
ムーンカレンダー編集室では、女性の体を知って、毎月をもっとラクに快適に、女性の一生をサポートする記事を配信しています。すべての女性の毎日がもっとラクに楽しくなりますように!