ただひとつ引っ掛かったのが、ユーマさんがいつまでたってもお世話ができないこと。おむつ替えもお風呂もアコさんは任せられません。
月齢が進むにつれて、だんだんとしずくちゃんは手がかかるようになっていきました。そしてアコさんは発達が気になるように。ユーマさんに相談しますが――!?
すれ違っていく夫婦の心
※誤)1~2時間感覚 → 正)1~2時間間隔
※誤)ぶつけらることで → 正)ぶつけられることで
娘のしずくちゃんが生後3カ月になると、新生児期のころと比べものにならないくらい手がかかるようになりました。寝不足になりつらかったけれど、赤ちゃんはこういうものだとアコさんは考えました。
のちにしずくちゃんは「自閉症スペクトラム」の診断を受けますが、このころは初めての育児に必死で、アコさんはそのようなことは考えもしませんでした。
アコさんはやがてしずくちゃんの成長や発達について遅いのではないかと気になるように。そのたびにユーマさんに相談しますが、ユーマさんは、「大丈夫だよ、もう少し待てば?」と答えるばかり。さらに「医者じゃないからわからない」と言われてしまい、アコさんは見捨てられているような気持ちに。
真剣に子どもの発達について考えてほしいのに考えてもらえていない感じがして、アコさんは心がすれ違っていくのを感じていました。
このころアコさんは、ユーマさんが「まだ小さいしわからない」「医者じゃないからわからない」「大丈夫だよ」というばかりで、寂しかったそうです。けれど、男女の考えのすれ違いなのかなと諦めていたのだとか。アコさんはユーマさんに安心する言葉を求めていたわけではなく、一緒にしずくちゃんの発達について調べたり悩んだりしてほしかったのでしょうね。
監修/助産師 松田玲子
作画:鳥頭ゆば