産後は個室でゆったりが理想だった
私が出産した病院では、トイレとシャワールーム付きの個室と4人で過ごす相部屋、2種類の病室からどちらに入院するかを選ぶことができました。他人の生活音で睡眠を邪魔されたくない、赤ちゃんが夜中泣いたときに肩身の狭い思いをしたくない、といった理由から、私は個室を希望しました。
個室での入院生活はとても快適でした。当時はすでにコロナ禍でしたが、マスクを着けずに生活できましたし、赤ちゃんの泣き声もテレビや電話の音も気にする必要はありません。私は赤ちゃんと2人の生活を満喫していました。
泣く泣く個室をあきらめることに…
しかしこの病院では、個室は1泊あたり3万円強の追加料金が……。これから子どものことでお金がかかるのに、自分のぜいたくのためにこんなに高いお金は払えない。そう思った私は、産後4日目から相部屋に移ることにしました。
のびのび過ごせた個室とは違い、狭いスペースで物音を立てないように過ごさなくてはならない相部屋を、最初は窮屈に感じていました。しかし私は意外にメリットがあることに気づいたのです。それは同室の方と助産師さんの会話から学べることがたくさんあるということです。
隣の会話に「なるほど!」
例えば授乳について。初めての授乳は想像以上に痛くて、乳頭から血が出てしまうこともあったのですが、私はそういうものなのだろうと痛みを我慢し続けていました。しかし隣のママさんと助産師さんの会話から「乳頭保護器」というものがあることを知り、試してみることに。
別のママさんは、赤ちゃんがおっぱいを飲んだあとに吐いてしまったとナースコールしていました。私はそのときの助産師さんのアドバイスを聞いていたため、自分の子どもが吐いてしまったときにも焦らずに対応することができました。
私はもともと人に相談したり質問したりすることが苦手。入院中も「こんなことでナースコールしたら迷惑かな」と遠慮ばかりしていました。しかし相部屋になったおかげで、小さな不安や疑問が次々と解決されていったのです。
入院する前は、私は相部屋のメリットは料金が安いことくらいだろうと考えていました。しかし実際に相部屋に入院してみると、隣のママさんたちと一緒に子育てを頑張っている感覚になれて、心強かったのを覚えています。もしまた出産することがあったら、最初から相部屋もアリかもと思っています。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
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監修/助産師 松田玲子
著者:渡辺まゆり
2021年生まれの女の子のママ。幼児教室に勤務。介護福祉士、FP3級の資格あり。